第112話

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2026/06/18 12:00 更新



hsrb
…ばかだなぁ、俺も



好きな人が死んだだけ。
それだけで自殺をするなんて世間一般から見て
メンヘラだとか頭がおかしいとか言われるようなこと。


hsrb
(どうしてもまた彼女と話したい)



そんな要望が俺をここまで運んだ


hsrb
すぅ〜、はぁ。



風が心地いい。
何故か今までにないくらい。


hsrb
あなたさんとの約束破っちゃうな〜…






あなた
私が死んでも、星導は死なないでね






hsrb
(しょうがないですよn-)
あなた
いや破るなよ。()
hsrb
っは…?
hsrb
あなたさん…っ?
あなた
そうですよあなたですよ
あなた
あー、私死んだんだなー、でも好きな人守って死ねたならよかったなーつってさ
あなた
きもちよーく寝てたのに急に起こされて「なんなん?!」ってなってたら
あなた
命無くしてまで助けた人が自殺しようとしてるぞって



最期に会えてよかったな、なんて思うと
急にマシンガントークをし始めるものだから思わず笑ってしまった


hsrb
そりゃすみません、(笑
あなた
てか自殺すんなよなんのために私があんなドラマみたいな犠牲のなりかたしたと思ってんだよ殴るぞ
あなた
いやもうお化けだから殴れないけども



そう冗談を言う彼女はどうしようもなくリアル本物


あなた
あ、そーだ一個昔話していい?
hsrb
え、いやいいですけど今いいます?(笑
あなた
大切だからいーの!



小さなベンチから手招きをする彼女。
足は勝手に柵の方ではなくベンチの方に動いていた


あなた
「むかーしむかしある所に、仲のいい夫婦がいました」
あなた
「2人とも魔法使いで、ずっとずっと愛し合いました」
あなた
「でも、ある時女の人がひどい病気になり、死にそうになりました。」
あなた
「男の人は、自分の胸と女の人の胸に手を当て、本来他人には使えないはずの回復魔法を女の人に使いました」
あなた
「女の人はすっかり元気になりましたが、その代わり男の人が病気になりました」
あなた
「男の人は、残りの防御魔法能力を女の人に託してこう言ったんです-」
あなた
「僕が死んでも、あなたは死なないでね、って。」
あなた
「大好きな人のために死ねるならいいの、って」
hsrb
…え?
hsrb
それで終わりですか?
あなた
だね
hsrb
むっちゃバッドエンドじゃないですか
あなた
そうなんだよね〜…



こうやって最期に話せて本当に良かったなって


あなた
やべ、うち消えるわ
あなた
時間切れだ
hsrb
…またすぐ会え-
あなた
会えないからね???
あなた
てか会おうとしても会えないから



「会おうとしても会えない」
その言葉が引っかかった


あなた
じゃあね。
あなた
ちゃんとおじいちゃんになってしぬんだぞ〜
hsrb
俺はもうおじいちゃんなんですけどね、(笑
あなた
っは、確かにそうだったね(笑



そう最期に言い残し彼女は消えていった


hsrb
俺も、すぐ行きますから



そういい、勢いよく柵を越えて飛び降りた


hsrb
(あー疲れた。)



死に際は記憶のフラッシュバックがあるとかっていうのは嘘らしい
今俺の頭の中は空っぽで聞こえるのは風の音だk-…


hsrb
あれ…?
hsrb
(風の音がしない…??)



ずっと閉じていた目を開けてみると、落下が止まっていた
いや、「世界が止まっていた」


hsrb
…っ"!!!



そういうこと…ッ"





あなた
『なんか私時間止めれるんだよね〜…』
あなた
『死にそうになったら勝手に止まる、みたいな?』
あなた
『防御魔法だったりして、(笑』



あなた
『残りの防御魔法能力を女の人に託してこう言ったんです-』



あなた
『てか会おうとしても会えないから』






hsrb
…そ、っかぁ…



俺は、彼女に呪いをかけられたらしい。


hsrb
ほんっと馬鹿



そう、笑いながら言う


hsrb
(俺のこと呪ったの、許してやんない)
hsrb
(ヴィランになっちゃったのも)
hsrb
(俺を置いてきぼりにしたのも)
hsrb
(…記憶喪失になったのも)



全部全部、許してやんない。











「最強ヴィラン、記憶喪失になった件。」〜終
END2 - 許してやんない








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