なんだろう、今日は何かあった日だったっけ
朝から廊下が騒がしく、見てみれば大勢の侍従が同じ方向へ歩いていた
その列の先を見れば、第一王子の部屋へどんどん入っていくのがわかった
議会ではナムジュン兄さんが王になったと聞いたけど、
これはなんなんだろう
侍従たちの表情はどこか硬くて、緊張しているように見える
でも、そんな疑問は頭の片隅に追いやられた
ジョングクさん、今日からは普通に過ごせると聞いてたから、やっぱり最初は大変だと思うし色々手伝いたいと思ってたんだけど
もし大丈夫そうだったら稽古も、
けど、侍従の列にジョングクさんは見当たらない
まだ部屋で休んでるのかな
聞きづらい雰囲気だし
___それが、私どもにもわからないのです。今朝突然ルイスから、ソクジン様の命で向かうようにとだけ。
僕もついて行ったら怒られるかな
でも、ソクジン兄さんとはもう、なんだか仲良くなれる自信があるんだ
___いえ、私どもも今朝突然ソクジン様からのお呼び出しがありお伺いするところでした。私も人伝でございまして、なにをするのは存じ上げなくて…
___それもそうですね。突然の事とはいえナムジュン様には聞いていただいた方が良いかもしれません。
コンコンコン、
あれ
部屋には、ベッドの隣に置かれた大きな椅子に、ホソク兄さんとユンギ兄さんが座っていた
側にはハンナさんも立ってる
ジョングクさんは、
こんなに、辛そうに
ジョングクさんを見たら、そんな疑問で頭がいっぱいになった
いつも笑ってるホソク兄さんまで、深刻な顔をしていて、嫌な予感がする
昨日は、あんなに元気だったのに
引き締めた表情をしたハンナさんが、事情を話し始めた
踏みつけ
大量に、出血
前より、酷い状態に、
踏みつけ、どうして
どうして
ベッドに近寄ってジョングクさんの顔を覗き込む
昨夜からずっと、こんな状態で、
昨日、あんなに楽しく話したのに
ひどい
侍従の言い分とやらを聞いても、怒りが湧き上がってくるだけだった
ジョングクさんのおかげで僕は、
僕は変われたんだ
この悔しさを抑えられるなら、暴れ回りたいくらいだ
だから朝はあんな感じだったのか
ルイの他にも、ジョングクさんに対してこう言うことをしても良いと思ってる人がいるってこと
どうして
初めて、なんだ
こんなに、心から大切だと思った人は
僕を見てくれたのは
一緒にいたのに、どうして助けて上げられなかったんだろう
兄さんは、ユンギ兄さんとの間を指して呼びかけた
促されるまま二人の間に座る
顔を覗き込んで、優しく笑いかけてくる
もしかして、一晩中ここにいたんだろうか
寝不足に見えた
優しい
僕はどうしよう…
その時、反対から頭に手が置かれた
ああ…どうしてかな
悲しくなんかないのに、鼻がつんとして、視界がぼやけてくる
僕には兄がいるんだ
心を慰められた気がして
ぎゅっと胸が苦しくなった


















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。