そう言って、絵心さんと帝襟さんは部屋から出て行った。
……私仲良くする気なかったんだが?
いや、一応。
一応、マフィアになったけど、仲良くなんかする気ねぇんだよ、こっちは。
女なら、まだ仲良くなれたかもしれないのに。
え、何コイツ…。
位置情報さえわかれば、逃げるのは簡単だ。
……ま、聞き入れてくれるかどうかは別だけど。
私は四人から視線を逸らす。
今、目線を合わせると、この人たちには嘘がバレそうだった
何をするつもりなのだろうか。
パタン
そんな音を鳴らし、國神錬介は部屋を出ていった。
ガチャッ
説明しながら、扉の鍵を閉める氷織羊。
これで完全密室というわけか……。
一応窓はあるが、厳重なカギがかかっているため、抜け出すことはできない。
そう言いながら、後ろで私の腕を拘束する烏旅人。
力…強いッ……!
そう言って顎クイしてくる乙夜影汰。
世間的に見たらかなりイケメンなのだろうが、このニラ野郎には全くときめかない。
というか、ときめきたくない。
私がそんなに無差別に人を殴る、狂ってるやつに見えるのか?
そこらへんはちゃんとわきまえてるよ。
いや、待て待て待てニラ野郎。
私まだキスしたことないんだが?
別にファーストキスをとられるのが嫌とかではなく……
このクソニラ野郎にキスされるのが嫌だ。
多分一生の恥でプライドがズタボロになる。
何が面白いんだろう。
こいつらはこいつらで狂ってんな。
まぁ、そんなことはさておき。
いつまで顎クイ状態なんだよ、
やっとあのニラ野郎の手から解放された……。
”あれ”……ってなんだ?
ていうか、一人『教育』って言ったよな?
怖…
……まぁ、大体予想はつく。
……自分のことを変な奴だって認めたんだろうか。
__こうして、私のマフィア生活が始まった。


















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。