第10話

【10】
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2024/09/18 15:12 更新





【次の日も次の日も、ともは家に来て、一緒にあそぼや、と誘ってくれた。


「前にてつが好きやって言ってたアイス買ってきた、!!」

「ほんま、?!」

「嘘つかんよ笑一緒に食べよ!」

「食べる食べる!!」


その度になんか持ってきてくれて、

俺が好きなアイスとか、スナック菓子

一緒にたべて、しょうもない事を話すのが好きやった


ただ、たまに、あいつの名前を忘れそうになる

とも、って今まで幾度となく呼んでる名前のはずやのに。

名前の件だけじゃない

最近はなんでかいろんな事を忘れることが多い気がする

学校の課題とか、バイトの日とか...

なんでなんやろう...】





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トントン、と肩を叩かれる感覚で目が覚める


目を開けて横を向けば、


ベッドに横になってる俺と殆ど目線が一緒で


おそらくしゃがんでくれている、金髪が見える


「辰巳くん大丈夫?起きひんからびっくりしたんやけど...」


「多分大丈夫...」


流石に嘘じゃない


やって、ここ最近で一番ってくらい寝とるもん。


「さっきまだ寝てた時に熱測ってんけどだいぶ下がっとったで、初めに測ったときと比べたら」


確かに、身体の重さとか怠さはほとんど無くなってた


「ただ、心配やから家まで送らせて?」


「え、」


此奴は所詮クラスの陽キャで、帰りに誘われてるのを毎日のように何回も見たことがある


それやのに、その誘い断ってまで送ってくれるんかな


よく考えれば今日1日、ずっと俺のところに居てくれて


話す暇すらなかったのかもしれない


「あ、あの、全然、友達とかと帰ってくれていいねんで、?」


「俺も、いうても高校生やし、家もバス使うほど遠くはないから...」


「なら尚更やん、途中でまた倒れてほしくないし、それに俺が送りたいからさ」


「ほんまに嫌なんやったらやめるけど、遠慮で言ってるんやったらそんなん大丈夫やで?」


「...じゃ、じゃあ、送ってください、...?」


「ええよ、んじゃ帰ろっか、道案内お願いな」





「あっ、そこの道右行ってください...」


「ん、」


俺的には並んで歩いて帰るつもりやったから


まさかおぶられるなんて思ってなかったけど


足が楽でええわぁとかちょっと失礼にも聞こえる事を考えながら


ぼーっとしていた


そしたら、それまで一言の返事しかしてなかった此奴が口を開いた


「辰巳くんってさ、」


「ん?」


「俺の事どう思ってんの?」


「...ぇ、?」


唐突な質問


どう思ってるか、で言ったら


憧れっていうか、尊敬っていうか。


元々は気になってる人やってんけど、


俺の小説でキャラクターとして登場した時点で


気になってる人を超えた感じになってしまった


実際、書くシーンの為に想像とか妄想もするわけやし、


でもそんな事本人の前で言われへんから...


「尊敬してる人、っていうか...」


「運動神経いいし、陽キャでイケメンやし...」


「...そっか、」


それっきり、こいつは黙ったままやった


俺の道案内の声以外、聞こえるのは足音だけ


静かすぎてまた寝れるんちゃうかと思えるほど。


暖かいのもあってほんとにウトウトしていたら


「辰巳くん、家ここ?表札辰巳ってあるけど」


目を開けたら俺の家の前


「ぁあ、ここ、ありがとう、」


背中から降ろしてもらったときに耳打ちされた


「辰巳くん、ほんまのこと言ってよ」


「え、?」


「俺の事、好きやろ?」


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