「で、どうするの?瑞樹ちゃん。」「文化祭の演奏ですよね、、」「そうだけど、厳しいよね。」「わかりました。やります。ただ、お願いがあります」「え?」「他の人も一緒に弾いてほしいんです。ギターじゃなくても太鼓とか。やっぱり何人かだと心強いですし」「了解。探しとく。」「ありがとうございます!」「なんか、ちょっと瑞樹ちゃん変わった?」「そうですかね?」「なんか吹っ切れた感じがする。」「まぁ、そうかもですね。ありがとうございます!」沙藤さんはおでこを小突いてきた。「ちょっ、痛いです!」「お礼を言うのは私じゃないよ。それに、文化祭の後がいいんじゃない?」「え?」「まいっか。」「どういう?」「ま、文化祭頑張ってね。」「まぁ、はい」沙藤さんが謎な行動を取って理解に苦しみつつ、私は文化祭まで練習を頑張った。「お疲れ様。水嫌でしょ?」「あ、緑茶、水が苦手って何でわかったんですか?」そう、私はウミノアオイから水をかけられたり服を透けさせられたりされて、その時から水が大嫌いだ。「だって、水飲んでるの見たことないし手を洗うのも嫌がってたじゃん。」「よくわかりましたね、、」「まぁ、秋好も、いや,何でもないや。」「そう、ですか。」「じゃ、そろそろじゃないの?」「あ、はい。行ってきます!」「頑張って。」そして、楓さんは手伝いに行った。聞いて、くれないのかな?でも、もう直ぐ始まるので、すぐに向かう。前と同じ台。今回は子供だけじゃない。けど、彩月がいないことが少しは気休めになりそう。あっ、、楓さんがきた、聞いてくれるようだ。心臓が鳴り出した。身体が熱い。けど、きっと大丈夫だと、私はわかる。『では、瑞樹さん作曲の、秋の夕暮れです!』立ち上がる。ついに始まる。今回は彩月の時の歌とは違う。メロディは同じだが、歌詞を変えた。モアイを、楓さんを想った曲。空気が震える。楓さんの表情が変わっていく。わかった。私は、音楽が好き。きっと、私は人を感動させるために生まれてきた。だから、私は目の前の、楓さんを感動させるんだ。きっと私なら、できる!そうして私は、歌いきった。拍手が身体を包む。楓さんも、手を叩いてる。きっと、やりきっ、なんで、何でいるんだよ、
先生が。まずは台を下り、深呼吸をする。「凄いじゃないか。瑞樹さん。」「何でいるんですか?」「教え子の晴れ舞台の行かない先生なんて、いるわけないだろ?じゃあ、帰ろうか。」「は?」「もう、学校に戻れるだろう?」「な、なんで?何でそうなるんですか?」「いつまでも逃げてちゃダメだよ。ちゃんとした大人にならないと。」駄目だ。抑えられない。「なんで学校を変えたのかわかんないのかよ!」「瑞樹さん。落ち着」「落ち着けるわけないでしょ!何で変えたかわかんないの?」「逃げるためじゃないの?何でかは私が聞きたい。」「お前も!彩月も!先輩も!みんな最悪だからだよ!自分のしたことわかんないのかよ!」「わからないよ。君が逃げた。それだけでしょ。ほら、行きますよ。」「行かない!お前には、ついていかない!」「我儘言わない!逃げてばかりはダメなんだ!ほら!」「触るな!」私が手を弾くと、勢い余って2人とも田んぼに突っ込んでしまった。ぬめぬめして、気色悪い、、は、吐きそう、、!「くそっが、!」「ほら早く行くよ!」「ぃやだ!」田んぼのかかしを持ち上げる。「消えろ!!」かかしが先生にぶつかりそうになったその瞬間、「瑞樹ちゃん!」か、えで、さん?かかしにぶつかったのは、楓さんだった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。