来た道を引き返すためクルッと回る
ドンッ!
振り返った瞬間誰かとぶつかって尻餅をついてしまった。
アァ、ついてないなぁ
私より少し年上の男性だ。
心配そうに私を見つめ、手を差し伸べてくれた。
私の手を掴むとグイッと立たせてくれた。
その拍子に、男性の服から一枚の紙が落ちた。
拾い上げ、それは名刺だった。
「警察署 中村 竜二 (なかむら りゅうじ)」
と書かれていた。
にっこり笑うその笑顔に、凄く安心した。
さっきまでのマイナスな感情が一気に消えたみたいに
人と話したの、久しぶりだな…
とても安心する…
この人なら
助けてくれるかも!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。