第4話

四輪の華
615
2019/05/19 13:44
来た道を引き返すためクルッと回る

ドンッ!
ッ…
振り返った瞬間誰かとぶつかって尻餅をついてしまった。

アァ、ついてないなぁ
これは、すまない!
怪我はなかったかい?
私より少し年上の男性だ。

心配そうに私を見つめ、手を差し伸べてくれた。
あっ…
大丈夫です。
すみません。前をちゃんと見ていなくて…
こちらこそ…急いでいてね。
…立てるかい?
私の手を掴むとグイッと立たせてくれた。
その拍子に、男性の服から一枚の紙が落ちた。
拾い上げ、それは名刺だった。

「警察署 中村 竜二 (なかむら りゅうじ)」
と書かれていた。
!   警察の方ですか?
ん?…あぁ、そうだ。
警察署 警部 中村 竜二だ。
け、警部って、偉い方…ですよね?
…すごい…
竜二
ハハッ。ありがとう。
にっこり笑うその笑顔に、凄く安心した。

さっきまでのマイナスな感情が一気に消えたみたいに

人と話したの、久しぶりだな…
とても安心する…



この人なら



助けてくれるかも!!
あ、あの!
相談に乗って欲しいことがあるんですが!

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