第13話

休み時間
42
2026/05/25 12:21 更新






あなた
時透くんはどうしてそんなに私にかまってくれるのですか?



それはー







1年生の時だった。





俺は何気なく廊下を歩いていると、目の前で歩いていた女子が何かを落としているのを見た。



時透有一郎
おい、これ



時透有一郎
・・・手紙か?



落としたものを拾ってあげると



あなた
あ、ありがとう!



あなた
この手紙、小学校が離れちゃった友達からもらったんだ



あなた
大事なものなの、



あなた
拾ってくれてありがとう!(ニコ



時透有一郎
っー///



時透有一郎
別に普通だろ・・・///



その日、俺の中で何かが咲いたような気がした。





あの笑顔をまた見てみたいと思った。





そう、思ってたのにー






4年生の秋ごろだろうか。





事件は起こった。





いつも通り教室から出ると、隣の教室から声が聞こえた。



あなた
うぅっ・・・ひっく(泣



それは、泣いているあなたの名字と



モブ女子
ww



不快な笑みを浮かべている隣のクラスの女子だった。



あなた
それっ、私の、



モブ女子
え~ホントかな~ww



そう言っている彼女が持っていたのは、3年前に俺が拾った、あの手紙だった。



モブ女子
お前みたいな奴にこんな手紙くれるような人いるのかな~



モブ女子
きっと宛て先間違えちゃったんじゃな~いww



モブ女子
その子後悔してるでしょきっと



モブ女子
そーだ!こうしてあげればいいんだよ



ビリビリ



あなた
やめっ・・・



時透有一郎
は・・・



目の前で、手紙が破られているのを、俺は呆然と見ていた。





いや、「見ているしかできなかった」





どう助けに入ればいいのかが分からなかった。





きっと俺が来てもあいつらは適当にごまかすだろうし、無駄だ。





結局あの日、女子たちとあなたの名字がどうなったのかは知らない。





ただ彼女を守ることができなくて家でひたすらに泣いたのは覚えている。






そして今年の4月、クラス票を見て彼女の名前があることに気づいた。





やっと、同じクラスになれた。





喜ぶ俺の心とは裏腹に



モブ女子
女子は~あなたの名字さんがいいと思いまーす!



モブ女子
さんせーい!



またよからぬことを考えてるだろ。





でも、もう何もできなかった時の俺じゃない。



あなた
好きにこき使ってください



本当に腹が立つ。





いじめるあいつらに、何もできない俺に





あなたの名字は、何も悪くないだろ。



時透有一郎
あ~もうそういう意味じゃなくて!



時透有一郎
無理すんなってこと



今度こそ、俺が守る。






時透有一郎
・・・見た、から



泣いているところを。





きっとあの日、お前に笑顔を向けられて、俺は恋に落ちたんだ。





今なら分かる。





好きだから、もう絶対に泣かせたくない。





なんでそんなにかまうのかって?





お前の笑顔を、もう一度見たいから。



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