お客さんがいなくなった店内で
そう叫ぶ。
ここ最近で一番忙しかった気がする……
と、お店の看板を片付けに外へ出た。
そんな時、
「疲れた」
の文字しか頭にない私の背後から
声をかけられる。
あまりの不意打ちに驚いて後ろを見ると
それは二口堅治だった
親指で後ろを指差す
店仕舞いを終わらせ
着替えてから、私は車で待つ性悪の元へ急いだ
助手席に座りシートベルトをつけた。
性悪は、私がシートベルトをつけたのを見て
エンジンをつけ、ハンドルを握った。
そして車が動き出した
チラッと横をみると
意外と運転する姿が様になる性悪に
少しだけ胸が鳴った。
慌てて目線を逸らし
窓の外を見る
「そんな怒んなって」
と、自身のスマホを差し出し
好きなだけ食っていいぞ
とマックのメニュー画面を見せる
とは言いつつ
かごにどんどん商品を入れていく。
信号待ち
片手をハンドルに置いて
こちらを向く
ケラケラ笑いながら
渡したスマホを取った
「だから俺が払うって……」
しれっと溜め息を溢す性悪に
なんで頑なに譲らないのか聞いてみる
そしてお待ちかねのマックについた私達
ドライブスルーで商品を受け取って
どこで食べるか
という話になった
長めのポテトを1本
性悪の口元に持っていく。
ポテトを引っ込めて
ケチャップを付け、再び性悪の口元へ。
今度はしっかり受け取って
「長ぇな」
と、モグモグしながら言っていた
とか言いながらも
少し幸せそうな性悪を見て
私も自然と笑みが溢れた
私の想像の中では
性悪 = 女慣れ
というイメージがあったので
大人になっても女性とそういうことがない
事実に驚いている
詳細 : 64話
少し不機嫌になる性悪に
確かに決めつけてたのは良くなかったな
と反省する
「もれなく全員歳取んだよ」
呆れたように、こちらに目線を向けた
バカにしたように笑い
私を見下す発言
謎の言い合いが始まり
すっかりポテトは冷えきっていたことに
気付かない2人だった。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。