あれから5年後___。
2018年11月
カメイアリーナ仙台
カメイアリーナ仙台にて、
店を出す私と銀さん。
銀さんは卒業後、バレーを続けずに
おにぎり宮を経営している
私も夢が叶い、
自分の店を持つことができていた。
持ってきた荷物を
銀さんが準備している隣のスペースへ置く。
準備を放り投げて
オレンジがいる所とは反対へ行こうとしたが
その前に見つかってしまい、その場で固まる。
片手をあげながら
去っていく
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軽く睨まれる。
軽く圧をかけてくる。
ご飯のことになると怖いなこいつ。
会場の電気が暗くなる。
MSBYブラックジャッカル
VS
SCHWEIDEN ADLERS
の試合が、幕を上げた。
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試合終了後
無事完売した私の商品。
片付けもある程度終え
サインでも貰いに行こうかな
という考えが頭をよぎる。
そして色紙とペンをもって、下へ降りた。
色紙とペンを渡す
ヌルッと
背後から現れた蝉は、私の肩に手を置く。
その後ろには弁慶がいた
その言葉を聞いて
肩を落とす蝉。
クスッ
と少し笑う蝉
弁慶、蝉、私は
その場から離れた
「じゃあ、またね」
と、3人は手を振り別れた
人混みの中、
顎に手を当て、頭を唸らせる。
結婚は私とは程遠いものだと思っていた。
だけど、お店に遊びに来る弁慶家族を見て
少しだけ、いいな。と感じるときがある。
そんな考えをしていたとき
辺りに響く大きな声。
周囲の視線も声の方へ向く。
そちらに歩み寄る
軽く笑う、数年振りの詐欺師。
大人になって増した詐欺師感。
少し離れたところでも
「あの人に騙されて気付いたら借金1000万。
みたいな感スゴ凄ない?」
と、金さんの声が聞こえる。
「なんでもない」
と、オレンジの肩に手を置いた。
ポケットから取り出したのは
[ 20%OFFクーポン ]
5枚ほど束にして、詐欺師に渡す。
「じゃあ、私はまだ仕事が残ってるのでここで」
と、自分の店の方へ戻っていった。
片付けが終わり、
他の従業員の姿も見えないおにぎり宮。
銀さんは1人、何かが入ったビニール袋持って
そこに立っていた。
お互いに、商品を渡す。
こうしてVリーグの試合は幕を閉じたのであった。
大人編START_____













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!