侑「ナイスレシーブっ」


尾白「オーライッ」



ﾄﾞｺﾞｫｯ



ちょ。



ちょ？？




北「レシーブ練やんで」


赤木「しゃっす！！」



ﾄﾞｺﾞｯ



治「ナイスレシーブー」






……私、バカだった。




こうして練習を見てて、やっと今までの不可解な点が腑に落ちたんだ。




稲荷崎って……インハイ準優勝の……。


尾白さんは、全国５本の指のあの人で……。


それに、侑さんと治さんって……"あの"宮兄弟！？



待って私、そんな人たちのお家に居候してる訳……？




セミナーの会場が岡山だったから、ついこっちも岡山だと思い込んでいた。



そうだよ、何で分かんなかったんだろう……。



春高の、優勝候補じゃん……。




「きゃぁぁぁっ、かっこえぇぇ！」




『かっこええ』って、うん、かっこいいんだけど、そこじゃないでしょ！？



私……ヤバイところに乗り込んでるんじゃ。

北「ほなら練習終わるでー。片付けや」


「「あぁーっす」」



練習のレベルも高いし、１人１人の技術が凄い。




侑「これ頼むわ」



あなた「……」



侑「？なんボーッとして……マネージャー？？」



あなた「っ、はい！！あ、ごめんなさい、行ってきます！」



渡されたボトルを抱えて走って体育館を出た。



胸の高鳴りが押さえられない。


私……今稲荷崎に居るんだ。



？「ちょ、どこ行くの？」


あなた「ふぇっ？」



肩を掴まれて、振り替えると少し猫背の男の人。



……確か、ＭＢの角名倫太郎さんだ。




あなた「どこって……水道に」



角名さんは首をかしげて、肩を掴んだ手を離して左を指差した。



角名「……水道、こっちにあるけど」


あなた「…………」




指差された方を見ると、普通にあった。



っ、はずかし！！




あなた「～っ、」


角名「……そんな顔真っ赤にしなくても」


あなた「しっ、……視界には入ってたんです！」



見えてなかった訳じゃないんだと必死に伝えると、角名さんは何故か口を押さえて笑いを堪え始めた。



あなた「っ、なんで笑うんですか……」


角名「ごっめん……ん、ごめん」



お腹を押さえて頭を下げ、ふぅっと頭を上げると元の塩顔に戻っていた。



角名「それ、手伝うよ」



両手いっぱいに抱えていたボトルを持ってくれて、一緒に水道へ。





あなた「あの……角名しゃ……角名しゃんは……。……//」


角名「っ……ふ、」



あぁもうっ、なんで！！？



角名さん……角名さん……。



あなた「っ角名しゃんは！_____ぅぅ……」


角名「～っ、っ、～くっ」



めっっちゃ笑われるんだけど。



角名「ごめ……ごめんね、」


あなた「謝らないでください傷がえぐれますから……」



蛇口を捻って、自分の顔に水をぶっかけたい衝動に駆られたけど思い止まった。



角名「ふぅ…………」


ひとしきりプルプル震えてから、やっと呼吸が整った様子。



角名「……こんなに笑ったの久しぶり」


あなた「それは……何よりです」


角名「呼びにくいなら下の名前でいいよ。俺は……ﾌﾟｯ、どっちでもいいんだけど……～っ、」


あなた「どっちでもいい言いながら笑い堪えるの止めてくださいほんとっ！……じゃあ、倫さん？」


角名「っ、～っ、期待裏切らないね、ほんとに……。できれば、「倫くん」でいいかな？」



なんの期待かは分からないけど、頷くと「ありがと」と頭を撫でた。



あなた「……また笑い堪えてません？」



角名「っなんか、あなたちゃんツボだわ」




そう言って頬を緩ませたその表情に、不覚にも心臓が跳び跳ねた。




プレーを見てても思ったんだ。




ちょっとだけ、英と似てる部分があるって。




あなた「倫くんに……聞きたいことがあるんですけど」


角名「うん、なに？」



並んで作業を進めながら、口を動かした。



あなた「侑さんと、治さんのことで……倫くん、２年生ですよね？」


角名「うん、治とは同じクラスだけど……」


あなた「……気のせいかもしれないんですけど……距離を、置かれているような気がして」

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この場をお借りして！



あかーし君のおにぎりなりたい🍙 さん！




             HAPPY BIRTHDAY!!!🎂💕
   



おめでとうございます！！




いつもコメント応援ありがとう、良い１年にしていってください！💕