彼女はいつも教室にいる。帰る方向が僕と一緒なので、互いに部活が終わったら教室で落ち合うように決めているのだ。
しかし、部活終わりのいつもと変わらない教室のちょっぴり冷たいドアに、手をかけたが、どうにも開かない。
中にいる彼女に会うのが怖いのだ。だから、扉を開けるのが億劫になり、扉が重く感じる。
しかし、それでも決心はした。
目を瞑って、扉を開けて、彼女に対していつも言う言葉を叫んだ。
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そう叫んだものの、教室には誰もいなかった。
そういえば今日は木曜日。
彼女はここ2年、木曜日は一緒に帰らず、すぐに帰路についている。
そう思い出した時、恥ずかしさが込み上げて来て、その場に座り込んでしまった....
下駄箱に着くと、案の定彼女の靴はなく、今日の勇気は無駄になってしまった。
また明日挑戦してみればいっか
そう思って自分も帰路についた.....
......と、その時、校門で誰かと話している彼女の姿が見えた。
彼女は元気に手を振ってくれた。
そして、彼女と話してたであろう人が見えた。
その人は......
その人の名前は保谷 藤虎。
僕が中学2年生だった時。つまり、彼女が生徒会に入った時の生徒会副会長だ。
僕の部活の先輩でもあり、何かと可愛がってくれたことがある。
しかしそれで僕は彼に良い思いを抱いていなかった。
彼は生徒会に相応しい人間ではないように思えた。
少し不良気質があり、裏票で生徒会になったような人物だろうと想像していた。
今、僕は、彼女が何を言っているのかわからない。
だって知り合いが知り合いを紹介してもただ時間の無駄。
それは彼女だって分かっているはずだ。
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…………………………………………………は?













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!