第88話

84話 【過去編 太宰・中也 18歳】
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2024/05/02 10:22



私は飛び降り自殺をして死んだと思って目を開けた





中也
何で勝手に死のうとしてんだよ💢
怒りながらも私を抱きかかえゆっくり降下する中也さん
あなた
……いや助けないでくれ給えよ
中也
無理な話だな……
あなた
死なせてくれないの、中也さん?
中也
あぁ。そうだな。喩え死のうと実行するなら止めてやる
あなた
ッ…………………



私は中也さんに素直に私の置かれている状況を話そうとした
其れを云えば中也さんも壊される恐れ、云えば阻止しようと動いてくれる中也さん、けど実際今でさえ私の兄を壊されそうで仕方がない状況



喩え中也さんであったとしてもこの事実だけは云えなかった



中也
其れに幾ら自殺を試みたりする奴を目の前にしちゃ止めねぇとな
そう中也さんはニカッと笑顔で云った



中也さんには………………矢張り云えない
あなた
余計なお世話だよ、中也
そうポートマフィアの屋上からポートマフィアの入り口前で地に着いた
中也
さてと、これから自殺未遂の奴を見張んねぇとな
あなた
……流石に歩けるから降ろしてくれないかな?
中也
いいや、てめぇは太宰よりもたちが悪りぃから目を離した隙に何度も試みるだろ?
あなた
チッ…………
中也
いつも以上に不機嫌じゃねぇかよ!
あなた
そうだねぇ〜、誰かさんのせいで
中也
其れに地味に痛い攻撃してくんな💢


中也さんとは会話を楽しみながらも、現状は喜ばしくない
あなた
……はぁ
中也
何でため息つくんだよ、俺がため息つきてぇぐらいなのによ💢
中也さんといると嫌な事さえ忘れて話せる




だからこそ今でさえ黒服の真ん中を歩いて抱きかかえられている状況すら嫌になる
あなた
中也にはこの話なんて分からないよ
中也
ン?……何の話だァ??
あなた
          なんでもないよ………









そう自分ですら聞こえない小さな声で云ったのであった

中也さんにすら森さんは隠しているとなれば余計情報漏洩は得策では無いと頭の中で考えたのであった

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