公園の街灯の光が、少しだけ弱く見える。
時間、だいぶ経ってる。
温斗はまだ、くっついたまま。
腕、離さない。
顔、まだ肩に埋めてる。
完全に甘えた声
その一言。
温斗の腕が、ぴくっと止まる。
沈黙。
数秒。
ぼそっ。
でもあなたが少し笑う。
温斗、むっとする。
でも離れない。
むしろ——
ぎゅ。
最後みたいに抱きしめる。
本音、ぽろっと出る。
でもすぐ言い直す。
変な言い方。
自分でも分かってる。
あなたが少し体を離そうとする。
その瞬間。
温斗の手が、服を掴む。
声、少し焦る。
目、また赤い。
さっき泣いたのまだ残ってる。
その一言で、
温斗の表情が少し緩む。
でも。
まだ離れない。
沈黙。
それから、やっと。
ゆっくり腕が離れる。
でも完全には離れない。
手だけ、まだ繋いでる。
温斗、少し目を逸らす。
照れてる。
小さく笑う。
でもその笑いは、ちょっと弱い。
あなたが首を振る。
その言葉に、温斗の心臓がまた少し跳ねる。
そして。
指、少し強く握る。
静かな夜に落ちる言葉。
それだけ言うと、
照れたみたいに目を逸らす。
意味わからない言葉。
でも多分。
自分が離したくなくなる前に、
帰したいんだと思う。
街灯の下。
手、まだ繋いだまま。
別れる時間が、ゆっくり近づいてる。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。