前の話
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私はフリーのデザイナー。
今回、道路標識のデザインという重大な仕事を頂いた。
その内容は「歩行者が渡れる場所を示す標識」というものだ。
さっそく私は自前のスケッチブックを取り出し、気合いを入れてデザインを殴り描きするが…一向に「これだ!」というものが出来なかった。
そんなある日、気晴らしの散歩がてらモデルになる資料を探しに市民公園を歩いていた。
一通り歩き、ベンチで休憩していた時、私はその光景を目の当たりにする。
木陰が連なった道をお父さんとその娘が手をつないで歩いている光景だった。
その光景を目にした時、私は自然とバッグに入れていたスケッチブックを取りだし、その親子の後ろ姿をスケッチした。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!