前の話
一覧へ
次の話

第2話

続き
11
2023/07/18 10:00 更新
男の子ver.








「そっか、またね。」





君は僕の目を見てそう言った





コーヒーを一口飲む





財布から2000円札を取り出して机の上にそっと置く






君は嫌がるだろうな、割り勘が好きだから






そんなことを思いながら店を後にした
















しばらくすると雪が降ってきた





君は寒がりだからちゃんと暖かくするように言わなきゃな





なんてこれまでの僕なら思っていただろう





視界がぼやけて信号が滲む







あと何回冬を越せるだろう













もともと長生きできるとは思っていなかった





だけど君に出会って「生きたい」と思えた





手術を何回も繰り返し寿命を少しずつ伸ばしてきた





でも君と出会って2年半、






僕の命は残り1年だと宣告された






君は悲しむだろうから、泣くだろうから、内緒にしていた






まぁきっと僕が臆病だから言えなかっただけなのかもしれないが、













君と沢山の約束をかわした





海で遊んで夕日を見よう、海外旅行へ行こう、ライブではしゃごう





君が嬉しそうにそう話すたびに胸が締め付けられた





きっと君が想像してる未来と僕が想像する未来は違うから
















今度また、次の人生で出会えたなら、





次こそは全部叶えよう、2人で





そしたら結婚して子供を生もう




顔がしわくちゃになっても沢山笑おう










全部2人で叶えよう、絶対










あなたは私がこの世に生きた証でした










                               ー完ー








プリ小説オーディオドラマ