それからは、覚えてない。
でも確かに私とカイトは、「生きたい」って心から叫んだ
声が枯れちゃうくらいまで叫んで、光を握った。
一緒に未来を生きる為に。
カイトside
あなたの下の名前さんと一緒に心から全て叫んだ
生きていたいこと
消えたくないこと
未来を、一緒に生きたいこと
それからはもうてんやわんやだった。
テレビの人が病室にまで来て
「君は何処出身なの?」とか、「君の苗字はなんなの?」とか、「今までどうやって生きてたの?」とか。
僕は前までボーカロイドで、目と耳の聞こえないあなたの下の名前さんの生活のお手伝いをしてた、なんて言っても、信じてくれないわけで
皆は僕が記憶喪失になって、少しずつ覚えてる記憶を繋ぎ合わせてるから、変なことになったなんて言うから
「そうだったりするのかな?」なんて思うようになってきて……
「自称ボーカロイドだった子の不思議な16年間」なんてワードでテレビに持ち上げられたり……
入院生活1週間目
あなたの下の名前side
ガラガラ……




















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。