第4話

邂逅
64
2025/06/05 16:47 更新
いよいよ来てしまった当日。

既に心臓が跳ねており三日月宗近を拝みたい気持ちと、
場違いでないかどうかを心配する気持ちが闊歩している。
あなた
はぁ…ドキドキする…
目立たぬようにそろそろと歩いてチケットを持って特別入口へと向かう。
警備員
チケット、拝見しますね
あなた
あ、はい!お願いします!
穏やかだが何故か威厳のある警備員さんに思わず背筋が伸びる。
警備員
はい、確認できました
警備員
ロビーでお待ちくださいな
あなた
はい!
右手と右足が同時に出そうになるのを押えてぎこちなく歩く。

ロビーで五分ほど待っていると先程の警備員さんがいらっしゃる。
警備員
すみません、お待たせしております…
警備員
あと1名がまだいらっしゃっておりませんのでお先にお進みいただいて大丈夫です
あなた
え?いいんですか?
警備員
ツアーと言っても皆様方にお好きに色んな骨董品や古物、国宝を見て感じてもらうための機会ですから
警備員
お好きに回っていただいて大丈夫ですよ
あなた
ありがとうございます!
警備員さんの話を聞くに改めて閉館のチャイムがなるまでは好きに見て回っていていいようだ。

私はお言葉に甘えてお目当ての刀、三日月宗近を見に行くことにした。
あなた
どこかな…
カツ…カツ…と自分のヒールの音だけが響き渡る日本刀のブース。

足を進めると

小竜景光

獅子王

大包平


…その先に一際美しい刀が見える。

胸が高鳴る。


あぁ、


なぜか、


何故か懐かしい。


感嘆か、それとも別の何かか。

気づけば自然に声が漏れていた。






あなた
三日月、…宗近、

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