”いちばん近い場所”
待ち時間。
長いソファに、ゆりが先に座っていた。
まひなは迷うことなく、
その隣――じゃなくて、ぴったり横に腰を下ろす。
ゆりが言う。
即答。
ゆりは一瞬言葉に詰まって、
でも何も言わずに視線を前に戻した。
数秒後。
まひなはゆりの腕に、
そっと自分の腕を絡める。
ゆりは深く息を吐く。
そう言いながら、
絡められた腕をほどこうとはしない。
むしろ、
少しだけ力を入れて引き寄せた。
まひなの頭が、
ゆりの肩に当たる。
まひなは一瞬きょとんとしてから、
にへっと笑う。
そのまま、
ゆりの服の裾をちょん、とつまむ。
あまりにも普通の声で言うから、
ゆりは逆に胸がぎゅっとなる
小さく、でもはっきり。
まひなは満足そうに目を閉じる。
ゆりは、
まひなの髪に顎が当たらないように
ほんの少し姿勢を変えた。
「誰にも取られないように、
でも独り占めしすぎない距離。」
それが、
二人にとっての“定位置”だった。
リクエスト、ありがとうございますっ.ᐟ.ᐟ🥹
末っ子組はほのぼのしてて可愛いですね💓💓












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!