スフィア side
私の王子様は、誰がどう見てもかっこいい
…それなのに本人は気づいていないらしい
優しいのも、みんなに分け隔てないのも
シルバーの好きなところ
…それでも私は「彼女」だし
デート中くらい独り占めしたいと思う
違うのに
その人は、シルバーの彼女じゃないのに
そんな独占欲が出てくる自分に嫌悪する
…なんだか惨めだな
いつもは私が世話を焼く側なことが多い
だから子供みたいな自分が嫌いだ
頭冷やさないと…!
鏡の前でメイクを直して、頬をパチンっと叩く
大丈夫
現に付き合ってるのは私だし
突然出会って好きになっちゃうほどシルバーは軽くない
私はトイレから出た
トイレのすぐ横にいたシルバー
適当にぶらぶら歩いてくれててよかったのに…
シルバーはポケットからひとつの髪飾りを出した
シルバーの手に乗せられていたのは
蓮の花を模したアクセサリー
少し頬を染めてまっすぐこちらを見るシルバー
あぁそうか
この熱を帯びた視線は
私しか知らないんだ
私は頭に髪飾りをつける
私は吹っ切れたように感じた
幸せな日が
今日も明日も続いてく
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝ ♥️














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。