第3話

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2023/10/08 01:45 更新
樹が、5歳ぐらいの頃からって言った途端

目の前に光がさして眩しくて目を瞑った

目を開けるとさっきまで俺らしか光を灯していなかった空間が別の空間へと変わっていた
ジェシー
ここは?
樹(16歳)
ここは、俺が住んでるところだよ
実家がある所って言った方がいい?
慎太郎
樹の実家がある所…
じゃあ、ここ千葉?
樹(16歳)
そうだね
まぁ、今は空間でしかないけど
そんな会話をしながら、樹の後をついて行く

…樹は樹だけど、ちょっと違和感

16歳の樹は可愛いんだけどね?
樹(16歳)
ここだよ
優吾
ここが樹の実家?
樹(16歳)
うん…俺らの事は、見えないようになってるから安心して
大我
…入っていい?
樹(16歳)
…案内するね
俺らは、樹の家にすり抜けるようにして入った

まぁ、夢の中みたいなもんだからね
???
ママ!パパ!にぃちゃん!

北斗
あれ、樹?
樹(16歳)
そう、5歳の時の俺
優吾
今のところ、至って普通の家族に見えるんだけど…
樹(16歳)
…今はね
大我
どういう事?
樹(16歳)
…幸せだったのは、今だけだったから

また目の前が眩しくなって、目を開けるとそこには驚きの光景があった
パパ
酒持ってこい!!!
樹(5歳)
いたッ
ママ
樹!あなた!子供に当たるのは辞めてください!

ジェシー
なに…これ?
樹(16歳)
…パパが、不当解雇されちゃったの
慎太郎
不当解雇?
樹(16歳)
“((。。*)コクッ、それで、パパは働く気無くしちゃって酒とかギャンブルをやるようになっちゃったの…
北斗
…それで?
樹(16歳)
それで、パパ、人が変わったように別人になっちゃって、そんな事するような人じゃなかったのに
樹(16歳)
物に当たったり、暴力を振るうようになっちゃったの
大我
そうなんだね…
優吾
樹…もしかして、虐待されてた?
樹(16歳)
…“((。。*)コクッ
ここで、初めて知った事実

樹が虐待にあってたなんて聞いた事なかったから

…でも、そうだよね

こんな事言えるわけないよね

俺でも言えないもん
樹(16歳)
パパが働かないから、ママがパートを増やして新しいパートもするようになったの
ジェシー
それでも、限界あるでしょ…
樹(16歳)
うん、限界を迎えたんだろうね、ママは俺に当たるようになったの
北斗
どうして?
樹(16歳)
…俺が、兄弟の中で力がないから
にぃちゃん達は体格いいけど、俺は…
慎太郎
体格のせいで、樹が的になったってこと?
樹(16歳)
パパも、にぃちゃん達には手を出さなかったから
大我
なにそれ…

一成(かずなる)
母さん!父さんも!樹に当たるの辞めろよ!
彪(ひょうが)
樹、大丈夫だからね?
樹(5歳)
ひょうが…
ママ
チッ…
パパ
おい、酒はどうした!
ママ
お酒なら冷蔵庫の中に入ってますよ
勝手に飲んでください
パパ
ケッ…
聖(こうき)
…樹、部屋行くぞ
そこで、手当てしよう
樹(5歳)
…ん
お兄さん達は樹の味方でいてくれたのが良かった
樹(16歳)
彗が産まれたのは、この後だった
ジェシー
すばるくんは、何もされてないの?
樹(16歳)
彗が産まれてきて、しばらくは殴られるとかそういうのはなかったの
樹(16歳)
きっと、このままじゃ駄目だって思ったんだと思う
パパ、仕事探し始めたから
優吾
そっか…
でも、これは序章に過ぎなかった

その間、俺らは何も出来ないのがただ苦しかった

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