前の話
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私はカフェにいてミルクティーを待っていた。「お待たせしました」と、店員が私の前のテーブルにカップを置いた。2023年現在、ある都市伝説が噂されていたりニュースに取り上げられたりしていた。その都市伝説は、ミクル。という都市伝説。ミクルはとてもかわいい幼女で夜中や昼間も出歩いている。そして出歩くと、彼女は必ず誰かと話すらしい。ここまでは普通の感じがするがいろいろとおかしいことがある。女の子がこんな時間帯に出歩くはずがないし、そもそもミクルの見た目は幼女だが年齢もわからない。それに彼女の話し相手というのも謎だ。話す内容もかなりおかしい。どうやらそれは人間ではないらしい。
だから私はいろいろとワクワクしている。
こんばんはーー!!君は.....あなたっていうんだ!あたしはミクルって言うんだ!よろしくね!かわいい妖怪の幼女だよ!あたしの服装はね、銀色の髪の毛で、ワンピースを着ているよ!超元気だよ!!!こう見えてもね、年齢は85歳だよ!あたしは今日も街を歩いていた。あたしはいつものように人混みをすり抜けていく。あたしの姿は普段の人には見えないのだ。だけどその能力をオフにすると一部の人からだけあたしの姿は見えている。もちろん能力が使えることや妖怪ということは外部には秘密。そして、今日も夜の街を歩く。
私はスーパーで買った林檎を頬張っていた。今日の外は満月に近い月。だけど誰かが大切なものを欠かしてしまった、失くしてしまった。そんなことが伝わる月の形だった。
俺の名前は海斗。俺は今病院に入院している妹のことを見ていた。妹は、兄である俺をかばって交通事故にあった。その時、妹は車に轢かれて病院に運ばれて手術を受けたのだが、意識不明になってしまった。医者からはもう二度と目覚めることはないかもしれないと言われた。だから俺は毎日見舞いに来ている。
俺はふと病室の窓を見た。
なぜ妹は、兄である俺を守った?
俺は心に大きな穴が開いた。
俺はどうせ妹が死ぬなら俺も死んでやろうと屋上に出た。すると幼女がいた。あれ?こんな時間に?
その姿は妹に似ていた。
顔が暗くて誰かは分からなかったがやっぱり人違いか。でもなんでこんなところに?
いきなり聞いてきたぞこの子。まあそうだな。そう答えた瞬間だった。突然目の前にいたはずの子が消えたと思ったらいつの間にか背後にいる。少女は闇のような笑みを浮かべた。まさに死のうとしている俺を嘲笑っているような。俺はなにかを間違っている?そんなはずはない。俺は妹が寂しくないように逝きたい。
なんで俺は死にたくない?妹と一緒に逝くこと、妹が寂しくさせない様にすることが俺の使命なはず。
こいつは誰だ?なぜ俺を殺そうとしてるんだ?
すると彼女は真面目な顔になって少し顔が見えた。
俺は落ち着いて良く考えてみた。思い浮かべるのはかわいい妹だ。
ああ。あの日の雪の日だっけな。
初雪が降って妹は凄くはしゃいでいた。
『お兄ちゃん!』
『ん?なんだ?』
『私はね、大きくなったらお兄ちゃんと結婚するの!』
『そうか。楽しみだな。』
『お兄ちゃん、私はまだ5歳だけどさ、一緒にさ!生きようね!どっちかが死んでも心の灯を消さず、元気に生きていこ!ね!』
『...そうだな。』
俺は、どうしたい?
彼女は笑顔で言った。
俺はもう一度落ち着いて考えてみた。
うん。じゃあお別れだね。バイバーイ
そう言って小さく手を振る彼女。
俺は妹のことを思い出していた。
お前は俺のことを守ってくれたんだよな……俺もお前のことを守れなかった。ごめん...だが俺は生きる。そっちに逝くのはまだ早そうだ。
すると看護師の人が駆けつけてきた。
あ、そうだった。妹はまだ意識不明な状態だったんだっけ。早とちりだったな。でもすごく嬉しい。まだ生きてて良かった。でもあの彼女については謎だ。
俺は謎の彼女のことを話した。
ええ。そうよ。ミクルはね謎の少女で神出鬼没の女の子らしいの。その子の話はかなり謎だけど。」
なるほど。そういうことだったのか。
俺は屋上をあとにした。
屋上のドアを閉めようとすると彼女がいたような...?気のせいか。















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。