第99話

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2025/06/03 03:58 更新



ー国見sideー




松川「ありゃ、もう20時すぎてるじゃん」


花巻「マジだ、お前らどうする?明日学校だろ」


岩泉「そろそろ帰るか」






時計を見ると20時15分をすぎてた


というか、ここにきて1時間も経っていないんだ






まぁ、そりゃそうだよね















あなた「あきらたちもそろそろ帰らなきゃね、電車でしょ?」
















すぐ隣から俺を心配そうに声をかけるあなた先輩















そうだよね


先輩がいるからだよな










浮かれてて、時間があっという間だなんてさ









まだ帰りたくない、だなんて言ったら


あなた先輩はどう思うかな




















そーいえば、中学の頃も一年下の俺らの練習に最後まで付き合ってくれて

それなのに自分より後輩の帰り道を心配するとか







ほんと



















あなた先輩って








みんなに優しいんだよね











ま、他の人に優しくするなら俺には
その倍かまってほしいなんて





思ったりするけど…














仕方ない




みんなに優しいのはあなた先輩の良いところだから













今日のところは





国見「(我慢…)じゃあ、一緒に帰りましょ」









ギュっ







そのままあなた先輩のシャツの袖をそっと掴んだ











あなた「うん、帰ろう!」








ギュっと掴んだ俺の手を拒むことなく
いつもどおり受け入れてくれた先輩
















やば、









その笑顔好きすぎる


















及川「国見ちゃーん」


国見「……………、はい」


及川「さっ!みんなで!帰ろうか?!」













俺が掴んだはずのあなた先輩のシャツが


及川先輩のゴツイ手にすり替わった


























ーあなたsideー




あなた「花巻くん、遅い時間までおじゃましました」


花巻「気にすんなって、また来いよ」


及川「ささっ、早く帰るべー」


岩泉「全く失礼な奴だな」


及川「だって!あなたと一緒に寝るの何日振りだと思ってるの?」


岩泉「ヤメロ、その言い方語弊が生まれるだろ」


あなた「あはは…笑」


松川「あれ、あなた…、なんか元気ない?」













ふと松川くんに言われた一言に体が一瞬固まってしまった














黒尾『お兄ちゃんたちに甘えてないで』














先ほどの黒尾さんの一言が
まだ心の中でリピートされる







蛍に励まして…背中を押してもらって今ここにいる…











けど、













やっぱりどこかスッキリできていなかったのかもしれない


















今ここに自分がいることがみんなに迷惑がかかっているんじゃないかって…








キツイ合宿終わったあとだし


最終日なのに夜遅いし


そもそも…私はチームメイトじゃないし


わたしが来たことで疲れてる皆んなに気を使わせてるんじゃないかって…


















あなた「…そんなことないよ?」
















普段通りを装うのに必死になって絞り出したその言葉は





















岩泉「俺の勘違いかもしれねーけどよ」











はじめくんには違和感として捉えられた

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