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第3話

第二話
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2023/01/27 13:24 更新
購買—————

昼休みということで購買には人が溢れかえっていた。昼食を求めてやってくる生徒の顔は、いえもんにはほぼ全員薄くモヤがかかって見える。
ルカ
まだ人混み苦手なのか?
いえもん
んーまぁ...
ルカ
じゃあパンかなんか買って来てやるからその辺で待ってて〜
いえもん
あ、ありがと
いえもんは昔から人混みが苦手だった。薄黒く見える人々の顔を見るたび、"死"というものを意識させられる。そそくさと購買を抜け、購買前の廊下で壁にもたれかかりルカの帰りを待った。
ボーッと購買の方を眺めていると、突然横から声をかけられた。
ヒナ
いえもん先輩!!!
いえもん
わっ!?
ヒナ
えへへ、ビビりましたか?
いえもん
って、ヒナちゃんか...
驚かすなよ...
ヒナ
いやぁ、すみませんすみません、ほら、いえもん先輩って、驚かし甲斐があるので!
いえもん
なんだよ、驚かし甲斐って...
ヒナ
まあまあー!あ、そろそろルカ兄戻って来ますよね?それじゃまたー!
いえもん
あ、うん。またね〜
ヒナはルカの妹だ。ルカのシスコン具合にはヒナもいえもんも引き気味ではあるが、全員が中学から関わりがあるのでこうして会ったら話すくらいの仲だった。
ルカ
あ、いたいた。いえもん〜パン、これで良かった?
いえもん
おう、ありがとな
いえもんはパンを受け取り、パンの袋を開ける。2人でパンをかじりながら、また教室へと向かった。



教室—————————-



ルカ
よぉし、到着〜
いえもん
ハァ...購買から教室までって...ハァ...丁度校舎の反対側だよな、ハァ..キツすぎ...
ルカ
このくらいでへばってたらヤバいだろ!健康のためにも運動したら?
いえもん
ハァ...いや、それは...ハァ...遠慮しとく....
ルカ
毎日じゃなくてもいいから、週一くらいで運動しろよー
いえもん
...わかったよ
ルカ
よしっ、てか5限目なんだった?
いえもん
たしか...国語だったと思うけど
ルカ
やば、課題やってない!!今すぐやらないと泣
いえもん
頑張れ〜
2人はいえもんの席で課題を始めた。
ルカ
えっと...
【問3】次の漢字を答えよ。病をワズラう。
これは分かるわ...よし、出来た!
いえもん
....あっ!
ルカ
ん?突然どうしたんだよ
いえもん
あ、いや、ごめん。なんでもない。
ルカ
あれ、そう?まあ良いけど...
ルカ
てかもう5限始まる!戻らないとだわ...
いえもん
はいはい。寝るなよ〜
ルカ
分かってるって!今日こそ寝ない!
いえもん
(苦笑)


5限目が始まった。
いえもん
(そっか、その可能性もあるよな...)

なぜこんな簡単なことを忘れていたのか自分でもわからない。今、隣に座っているめめんともりが死ぬ理由。それは病気の可能性だってあるということだ。なぜかは分からないがその可能性が高い、いや、ほぼ100%だと確信している。本人に聞いてもいないのにそう分かる理由は、自分にも分からない。また、その可能性があることも忘れていた、という点も引っかかる。まるで自分が、元から彼女が病気で死ぬと分かっていて、それを信じたく無いと言っているようだ。
いえもん
(...なんて馬鹿らしい...)
こんな力を持っている自分が言うのもなんだが、SFのようなものは信じていない。そんなものがあるのならば、人間誰1人として不幸では無いだろう。
まだめめんともりのことが頭から離れず、何か引っ掛かっている要素を探そうにもそれを邪魔するかのような眠気に襲われ、いえもんは机の上で眠りについた。

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