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第1話

#1
252
2022/08/29 12:49 更新













5年前





俺はなーくんと一緒に電車に乗っていた。





隣にいる彼の目には光が無かった。




俺は気付いていた。
でも、見てみぬふりをした。












ふと気付くと、なーくんは隣に居なかった。



電車のドアの方を見ると彼が外を見て立って居た。






ジェル
ジェル
なーくん…此処
ジェル
ジェル
“俺達”が降りる駅やないで




ななもり。
ななもり。
ジェルくんが降りる駅じゃない






ななもり。
ななもり。
でも、俺が降りる駅は此処


ジェル
ジェル
…なーくんっ













ななもり。
ななもり。
“ごめんね、ジェルくん”



彼は振り向き、そう言った。


なーくんの目からは大粒の涙が溢れていた。














電車から彼は…















俺の大好きな彼は…














“なーくん”は…














__降りてしまった__















ジェル
ジェル
なーくっ…







引き止めたが、運悪く電車のドアが閉まってしまった。






ジェル
ジェル
そんなっ…なーくっ!!ポロポロ














すると彼は、駅のホームで泣きながらも笑顔を作り、














ななもり。
ななもり。
“____”














口パクでそう呟いた。







どうしようもない俺は、ただ泣き叫ぶことしか出来なかった。

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