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第2話

つきみれば
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2026/02/15 07:00 更新
ー幼少期









読手「難波津に 咲くやこの花 冬ごもり」









読手「今を春べと 咲くやこの花」









序歌が読まれるとドキドキと胸が高まっていた幼少期









6歳にして初めての大会で唯一取れた札が









読手「tu」









あなた「はい!取った!」









読手「月みれば ただにものこそ 悲しけれ」









この歌だった














ー小学校 高学年









__「あなたちゃんは僕のライバル!」









あなた「将来はクイーンになるもん!」









この日、初めてライバルができた









そして、目標ができた日でもあった















ー中学1年









先輩「団体戦は初めてだよね?」









あなた「はい!初めてです!」









団体戦に出会い









先輩「あなたないす!」









あなた「先輩もナイスです!」









楽しさを知った















ー中学2年









同級生「あなたがこのチームにいると自分が惨めになるの」









同級生「邪魔なの」









団体戦を嫌いになった














ー中学3年









観客「将来のクイーン候補の月城さん、毎年決勝上がってたのに今年準決勝で負けたらしいよ」









孤独を感じた









「月見れば ちぢにものこそ 悲しけれ
  わが身一つの 秋にはあらねど」









そして、唯一無二であった得意札は









読手「つk」









あなた「ーッ」









初めて相手に取られ










自分自身の弱さを物語った









その日を境に









その札から距離を置き









カルタとの距離も









ライバルとの距離も









__「高校でもカルタ続けろよ」









あなた「______気が向いたらね」









自分から離れてしまった




















「月見れば ちぢにものこそ 悲しけれ」









月を見上げると
さまざまなことが悲しく思われる

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