ー幼少期
読手「難波津に 咲くやこの花 冬ごもり」
読手「今を春べと 咲くやこの花」
序歌が読まれるとドキドキと胸が高まっていた幼少期
6歳にして初めての大会で唯一取れた札が
読手「tu」
あなた「はい!取った!」
読手「月みれば ただにものこそ 悲しけれ」
この歌だった
ー小学校 高学年
__「あなたちゃんは僕のライバル!」
あなた「将来はクイーンになるもん!」
この日、初めてライバルができた
そして、目標ができた日でもあった
ー中学1年
先輩「団体戦は初めてだよね?」
あなた「はい!初めてです!」
団体戦に出会い
先輩「あなたないす!」
あなた「先輩もナイスです!」
楽しさを知った
ー中学2年
同級生「あなたがこのチームにいると自分が惨めになるの」
同級生「邪魔なの」
団体戦を嫌いになった
ー中学3年
観客「将来のクイーン候補の月城さん、毎年決勝上がってたのに今年準決勝で負けたらしいよ」
孤独を感じた
「月見れば ちぢにものこそ 悲しけれ
わが身一つの 秋にはあらねど」
そして、唯一無二であった得意札は
読手「つk」
あなた「ーッ」
初めて相手に取られ
自分自身の弱さを物語った
その日を境に
その札から距離を置き
カルタとの距離も
ライバルとの距離も
__「高校でもカルタ続けろよ」
あなた「______気が向いたらね」
自分から離れてしまった
「月見れば ちぢにものこそ 悲しけれ」
月を見上げると
さまざまなことが悲しく思われる












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。