放課後の教室
みんな帰ったあとの教室の匂いは少しだけ新鮮
窓の外はオレンジ色で
黒板にはまだ消し残した文字
振り向くと君がいた
ほんとは気づいてたけど
でも、声をかけたらこの時間が終わる気がして。
気付かないふりをしてた
なんで5分なのかは教えてくれない。
君の隣に並んで座る。
距離は近いのに触れられない
触れたら何かが変わりそうで怖い
なんの前振りもなく、
急にそんなことを聞くから
心臓がうるさくなる
いないよっていえば嘘になる。
いるよっていえば終わる。
黙ってたら、君が小さく笑った
その声が少し寂しそうで
胸がぎゅっとなる
5分なんてすぐでチャイムも鳴らないのに
時間だけちゃんと終わる
立ち上がった君の制服の裾を
気づいたら控えめに、でもしっかり掴んでいた
自分でも驚くくらい震えてて 情けない
声が上手く出ない
君がゆっくり振り向き、目が合う
少しの沈黙
夕日が君の横顔を赤くして
それが余計に綺麗で。
君は少しだけ笑って、俺の手をそっと握り返す
その言葉で
息が詰まっていたけど、やっと息ができた。
明日も同じ教室で、
同じ時間を待つ理由ができた。
『5分じゃ足りない』は
この時間が特別って意味です。
好きな人と並んでる時間がたった5分では足りない
ということ。
つまり、もっと一緒にいたいという遠回しな告白です。
メンバー目線です ◍˃ᵕ˂◍
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。