大学
タッタッタッ
最近紬に避けられる日々が続いた。紬は部活にも
とうとう来なくなっていた。それでも俺はきっと部活に来てくれると信じて待っていた。
ピッ
でも、来たのは萌音さん達だけだった。
俺の中にはぽっかり穴が空いたみたいな気持ちを抱えていた。
そんなモヤモヤがあるのにタイムはどんどん縮んでいき、近所では大会優勝候補になれると噂されていた。
そんな気持ちを抱えながら
大会当日へと近づいていった。
紬には連絡をした、でも。
「ごめん、大会出られないかも。でも見に行くから、
頑張って!」
って返ってきた。
俺は、追求せずに自分のことだけに
集中してしまっていた。
大会当日
紬、、、見てくれてるかな?
ピロン!
そこに書いてあったのは、
「私見に行けなくなっちゃった、ごめんねでもきっと惺なら大丈夫!!
会いに行けなくてごめんね。さようなら。
紬」
俺は最後の言葉に違和感を持った。
気づいた時には紬の母親に連絡していた。
数分前、屋上から飛び降り自殺したと病院から連絡が来たらしい。
俺は大会なんて忘れてその病院へ走った。
病院に行くまでどれだけ大好きな人の名前を呼んだのか分からない。幻覚が見えていたのかもしれない。
また振り向いて此方を見て笑ってくれる彼女が。
嫌な予感が当たらないことを願って、ずっとずっと叫んでいた。
ピーーーーーーー
その瞬間、絶望の音が響いた。
何も何も聞こえない?何故?誰だ?
母さんたちだ、何か言ってる。聞こえないよ。
あぁ、分かった聞こえないのは……
俺の所為か。
何故助けられなかった。どうして。
俺は自分の事ばかり。
その日から俺は大学で色んな人に聞いた。
疑問があったのだ。紬がどうして自殺したのか。
どうして屋上でなのか。
すると1つの事実が浮かび上がった。
鰤萌音とその周りの奴らが紬を虐めていたという情報だった。俺はそいつらに復讐する事にした。
此処は魔都横浜だ。異能力者と言う奴が少なからずいる。俺もその1人だった。それにポートマフィアなんて物騒な奴らもいる。そいつらを使って殺してしまおう。
まず萌音の周りにいた2人には、いい話があると言ってポートマフィアの麒麟に触れるよう誘導し殺した。
萌音は俺が好きだと告白して来たのでそれを受け入れ、
一年半付き合った。
彼奴は酔っていた時俺に紬が自殺して良かった、
私のものを取ろうとするのが悪いのよとか馬鹿げたことを言い出した時は耐えられず、殴ってしまいたかった。
でもこの計画を崩す訳にはいかなかった。
俺の異能は情報操作と言ってその名の通り情報を操作できたり、相手の情報が赤裸々と頭の上に出てくる。
何隠していてもだ。
だけど俺はこれを使うのを拒んでいた。昔、これで少し虐められていた時期があった。だけど紬が守ってくれて母さん達も一緒になって考えてくれたから。
話を戻そう。これを使えば情報を操作出来る。
彼奴のやったという証拠を作ることが出来るということ。時間がかかるものだったからこんなに長くなってしまったけどこれであいつの人生も終わりだ。
チリン
蓮のピアスとネックレスが揺れた。
これは紬の亡くなった次の日、紬の部屋の机に置かれていたものだった。惺へと書かれたきっと大会で優勝したであろう、蓮の為に買っていてくれたものでは無いかと母さん達は言っていた。
パリスサイトのあしらわれたピアス。
鍵の付いていて真ん中にはローズ・クォーツが付いているネックレス。
いつの日か紬が言っていた宝石にも言葉が有るのだと
調べてみたら、
パリスサイトは、夢の実現、勇気、希望
ローズ・クォーツは、真実の愛、優しさ
しかもパリスサイトは7月2日蓮惺の誕生日であった。
俺には紬の"これ"があるから。
蓮惺は片方のピアスを墓の前に置いた。
中也と太宰さんの写真
俺は今自分らしく歩けているよ、きっと。
紬、またな。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。