キャアアアアシーザーだわ♡
ねぇシーザー今からお茶でも行かない??♡
今日も今日とてかっこいいわぁ♡
そっかぁ残念だわ....♡
また今度ねシーザー♡
今日は俺の大好きなシーザーちゃんとの初デート。
あのレストランで初めて会った時はただのスケコマシだと思っていたんだが、一緒に修行をしているうちにあいつの優しさとかが見えてきちまって、いつの間にか恋に落ちていた。
だがあの日、シーザーは柱の男との戦いで重症を負った。全身を骨折して、信じられないほど出血して。SPW財団の必死の手当により何とか一命は取り留めたものの、出血多量や骨折によって半年は好きなように動くことができなかった。
あれから半年ちょっとが経過し、シーザーが以前のように動けるようになったから、今日は念願だったデートをしている。
今日のデートで絶対に告白して、シーザーをおれのものにしてやるんだ
おれは今とんでもなく緊張している
だってすぐ隣に大好きなJOJOがいるから
初めて会った時はとんでもなくふざけた奴だなと思った。こんな奴と組むのは死んでもごめんだと思っていた。ただ一緒に修行をしているうちに、普段はあんなふざけた奴でも、熱い心を持っていて。一生懸命な姿に、おれはいつしかあいつに惹かれていた。
だがおれは柱の男との戦いで重症を負った。正直おれはもう生きることを諦めた。あんなことになったら誰でも諦めるだろうよ。そうしてガレキの下敷きになっていたら、なぜだか急に目の前に光が現れた。とうとうおれもあの世の住人になるのか…そう思った。だが違った。JOJOが泣き叫びながらガレキからおれを掘り起こしてくれたんだ。あの時は耳も目もあんまり機能してくれなかったから何を言っていたかは覚えていないが、本当にあいつは大したやつだなと思った。同時におれは、こいつとずっと一緒に居たいと思った。
JOJOは毎日のようにおれの病室に来てはその日あった出来事なんかを話してくれた。本当に嬉しかった。それから半年ほど経って動けるようになったところで、JOJOに一緒に出かけないかと誘われて今に至るわけだ。
JOJOもおれと同じ気持ちならいいのに
ぎゅっと手を繋いだ
JOJOの手は頼りがいのありそうな大きな手で、シーザーの手は思ったより小さくて綺麗な手だった
俺は、おれは
とても幸せな気分になった
ちゅ
この日のキスを、これから先一生忘れることは無いだろう。
「この世で1番甘いものはなんだと思う?」
そう訊かれたら、俺は、おれは間違いなく
「恋人と交わすキス」
そう答える。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!