2026年8月23日。
今日は、私の家集合で、少人数で出かけるらしい。
家の前で待っていると、遠くで手を振っている泉さんが目に入る。
早起きして、学校に行く。
いつもやってたことだけど、思えばもうやりたいと思ってもできないことだ。
今までのことを思い出す。
遅刻しそうになって、その道を走ったこと。
みんなで駄弁りながら帰って、なかなか別れられなかったこと。
通学路を歩いていると、今までの情景が思い浮かぶ。
中学校と高校の方向が同じだから、三年と少し歩いた道だ。
最初は空き地だった場所に家が建っていたり、一度も入らなかったけど気になっていたお店が閉まったり、些細なことだけど、いくつも思いつく。
どれも私に直接関わることじゃない。
でも、そんな日々も思い返してみればかけがえのない思い出なのかもしれない。
そうだ。私が死んだのは、下校中のことだ。
みんなのことを大切に思ってるからこそ、二度と、誰も同じ目には遭わせたくない。
もうみんなに、悲しい思いはしてほしくないんだ。

















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!