第14話

013 そんな顔しないで .
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2025/05/26 11:00 更新







segs
 びしょぬれだよ!?大丈夫っ!? 



 焦った顔をして持っていたタオルを私の頭に
 やってわしゃわしゃしてくれる先輩。

 なんであまり人の来ないここがわかったのかなんて
 疑問が湧くけど、今はそんなことを考えられるほど
 余裕がなくてグッと顔を下に向ける。


segs
 …あなたちゃん? 
あなた
 ……はい、 



 涙が落ちるのを堪えて、優しく少し心配そうな
 声色に小さく返事を返す。すると、日陰だから
 かひんやりと冷たい風がふわり髪を攫う。


segs
 な、泣い、てる…? 
あなた
 …泣いてません 
segs
 …泣いてるよね 
あなた
 ……、泣いてないです 



 核心を突かれてびっくりしつつも涙が溢れそうに
 なって留めつつそう答えるとまた、そう言う先輩。


 しつこく感じていつの間にか掴まれていた腕を
 振り払おうとするが先輩の力が強くて

 全然腕が外れなくて顔を顰めた瞬間、グイッと
 顎が上に持ち上げられて顔が上を向く。

 ぶれた視界のピントを合わせると
 空と三枝先輩が綺麗に映り込んでいて。



あなた
 へ…、? 
segs
 …ほら、やっぱ泣いてるじゃん、 
 嘘はダメだなぁ、 



 頬につぅっと何かが伝った感触。

 目の前には眩しい晴天と眉がハの字になって
 困ったような笑顔が見えて。

 なんだか暖かくて、ぼたっぼたっと目から
 大きな粒になって堪えてた涙がこぼれ落ちる。


あなた
 うぅ゙っ、せんぱい〜〜っ、 


 泣きだしたら言葉がどんどんと溢れてくる。

 三枝先輩が女の先輩と仲良く話してたことが
 嫌だったこと、三枝先輩が私の前以外で笑ってた
 ことが悲しかったこと、途切れ途切れに
 なりつつも伝えて。


 抱きしめてくれて優しく相槌を打ってくれる
 先輩の体育着をぎゅっと掴んでしまって。



あなた
 …情けない姿見せてすみませんでした 


 大泣きして涙を全部出し切った頃、
 我に返って先輩から離れて頭を深々と下げて謝る。


segs
 あはは、大丈夫大丈夫!
 もうあなたちゃんは大丈夫そう? 
あなた
 大丈夫です、! 




 良かった、なんて言って笑っている先輩に
 この人は凄く優しい人なんだなと改めて感じて、
 それと同時に一つ疑問が湧いてきて口に出す。



あなた
 三枝先輩、そのなんでここが 
 わかったんですか、?
segs
 ぇ゙っ、え〜と、
 そのぉ〜、勘?っていうか? 
あなた
 そうなんですかっ!? 
 先輩スゴイですね!
segs
 う、う〜〜ん、 



 さっきの私はどこに行ったのかと自分でも
 思うほど勢いよく、三枝先輩の言葉に
 食いついてきらきらと目を向けると三枝先輩が
 微妙そうな顔をしていて首を傾げるも、

 グラウンドに散らばっている生徒達が多かった
 みたいでグラウンドに集まるようにと放送が流れて。



segs
 …よし、行こっか、! 
あなた
 はいっ! 


 三枝先輩を追うように前へと足を一歩進めた。


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