第99話

俺と彼女の隠し事
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2026/08/02 02:06 更新


あれから数日後。



ちょうどグループの冠番組の収録がある日。




紙袋を片手にテレビ局へ入り。







少し先の方で


持ち帰り用の蓋付きのコーヒーカップ片手にエレベーターを待つ姿が。




あなた
おはようッ仁ちゃん
吉田仁人
吉田仁人
おッ、…ふふっおはようあなたの下の名前。お疲れ様


不意に声をかけられて、一瞬肩を揺らすも。


誰か分かれば すぐ口元を緩めて優しく笑い。



エレベーターの扉が開けば、一緒に乗り込んで




あなた
……これ、仁ちゃんにお土産。
吉田仁人
吉田仁人
……?クッキー…?ありがとう、めちゃくちゃ美味しそう


手渡されたクッキーの袋を空いていた片手で受け取り、



不思議そうに眺める吉田。



あなた
……ふふッブラジルの深煎りと合いそうじゃない?
吉田仁人
吉田仁人
っ、!……


あなたの名字の言葉に、ばっ、と顔を上げ。



みるみるうちに、目が細くなり クシャッとした愛らしい表情で笑って。



吉田仁人
吉田仁人
……いつも行くの?あそこ
あなた
んーん、初めて。……仁ちゃんは?
吉田仁人
吉田仁人
俺も。……

何を、とは敢えて言わず。




彼処の空間にいた二人にしか伝わらない会話。




ふっ、とお互い笑えば


あなた
……いつから気づいてたの?
吉田仁人
吉田仁人
珈琲無くなって、注文しようとした時。……なんか読んでるっぽかったし、……ケーキ美味しそうに食べてるし?
あなた
!!!!〜………ッめっちゃくちゃ美味しかったです………ご馳走様でした…
吉田仁人
吉田仁人
ふふッ、どういたしまして

頬張ってる姿を見られていたことに、顔を赤くするも



お会計してくれていた事にお礼をやっと言えて。




にんまり悪戯な笑みで笑い、同じ階に付けばドアを手で押えてくれて。




吉田仁人
吉田仁人
あなたの下の名前なら、レシート残せば分かると思った




コーヒーカップを片手に、嬉しそうにクッキーの袋を見つめながら


肩を並べて楽屋まで歩き。


あなた
めちゃくちゃびっくりしたけどね!……でもブラジルで確信した、店員さんも深煎りって言うし。吉田仁人だな〜〜って、
吉田仁人
吉田仁人
……だろ?


敢えて名前を残さなくても、好みを理解してくれている事に


にやけてしまう顔を、何とか耐えて。





楽屋の扉をゆっくり開ければ、山中と塩﨑が先に来ていて。





山中柔太朗
山中柔太朗
おはよう〜……おっ、珍しい。二人で来たの?
あなた
んーん、エレベーターでたまたま一緒になったッ
塩﨑太智
塩﨑太智
………??吉田さんめちゃくちゃ珍しい物持ってない?何処かの手作りクッキー…?


いつも珈琲は持参することはあるものの、

お菓子は珍しく。




その上既製品、というよりは手作りっぽい見た目で。




じぃー……と塩﨑が吉田の手を見つめ。



吉田仁人
吉田仁人
……そ、あなたの下の名前から貰った。
塩﨑太智
塩﨑太智
は!?!なんで!?

名前を出すと思わなかったのか、びっくりした表情のあなたの名字。




そして同じく驚いている山中と塩﨑。




……当の本人はふふんッとしてやったり顔。



山中柔太朗
山中柔太朗
……あなたの下の名前、よっしーだけとか無いよね?俺らのもあるよね?
塩﨑太智
塩﨑太智
馬鹿ッ、柔太朗当たり前やろ!!仁人だけ貰うとかありえへん……なっ?あなたの下の名前、あるよな?
あなた
えっ……と、……




質問攻めで、早く早くとあなたの名字に迫る二人。






まさか無いとも言えず、目を泳がせるあなたの名字。












……それを他所に美味しそうに珈琲を飲み、

クッキーを頬張る吉田であった。




これから少しずつ、1:1のエピソードも書いていこうと思います。

お楽しみに。

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