ゆきむら。side
そんなこんなで始まった自分の弟子探し
僕はどうしようか…
まぁ2週間あるし、じっくり考えよう
とりあえず今日は出かける事にした
只今の時刻、夜10時35分。
圧倒的夜行性の僕はこれくらいの時間に動き出す。
夜の東京は、昼間より輝きを増して
ネオンが怪しげに光る街に人が吸い寄せられていく
僕はふらっと公園のベンチに座る
カメラを準備していた時だった。
視線を感じる。
周りを見渡しても誰もいない。
いや、いる。
僕と同じ、銀色の長い髪をした少女。
歳は20歳もいかないだろうか。
少女は何か話す訳でもなく、座って
こちらを眺めていた。
不覚にも、綺麗だなと思ってしまった。
僕は声を掛ける。
怖がらせないように。優しく。
まるで野良猫にでも近づくかのように。
少女は僕の目を真っ直ぐ見つめて、答えた。
そう言って、地面に木の枝で漢字を書いた。
どうやら『雪村 珠』と書くらしい。
運命だ、そう思った。
…僕の事、知ってるのか。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。