部屋に入ると、ため息が反射で出てしまう
曖昧な説明しかされないけど、なんで私なの…
いつまでも拗ねているわけにいかないので
仕事内容のタブレットを開く…
この時はまだ、この仕事がそんなに大変だとは思っていなかった
洗濯物を入れるための巨大なカートを押しながら、
1番ランキングが高い部屋にたどり着く。
ドアを開けると早々、5人ほどに睨まれた
数人が無言で頷いてくれたけど
残りの人は見向きもしない
さっさと洗濯物回収を終え部屋を出ようとすると…
こっっわ!!!
きっとこの人がこの重苦しい雰囲気の根源だ。
怖い人が出ていくと、一気に部屋の空気が緩んだ
宙さんは苦笑いした
よく見るとチームメイトみんな同じような表情だ
壱-伍号棟Vの部屋を後にし、次々と部屋を回る
やっと最初の棟が終わった
また反射でため息をついてしまった
気を取り直して二号棟に行く
ドアを開けてすぐ迫ってきたドアップの顔に
思わず仰け反って尻もちをついた
爆下ネタに顔が引き攣るのが隠せない…
あまりの鳥肌に、1度ドアの外に逃げる
洗濯のために行かないといけないけど…
後回しにする。
そしてチームWに、先に行った
さっきの人のせいで警戒しながらドアを開ける
この部屋はみんなリラックスした雰囲気でくつろいでいる
可愛い顔の人がニコッと笑って話しかけてくれた
柔らかい京都弁が癒される
以外にも悪戯っぽく笑う氷織が図らずも
かっこよかったのは秘密。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!