慧人side
映画、見て良かったぁぁぁぁ
男だけどすごいきゅんきゅんした…
映画は終わり、主題歌が流れている。
『映画、面白かったね!』
そう言おうとしてあなたの方を見ると、
スクリーンを見ているどころか、ずーっと颯太の方を見てる…
あなた、どーしたんだろ。
僕が呼ぶとあなたはすぐにこっちを見てくれた。
するとあなたは、
と言ってまた颯太の方に顔を向けてしまった。
なんで颯太の方ばっか見るの、
と言うと、あなたは颯太の方を見ながら
と言った。
あなたはマスクしているけど、それでもわかるぐらい嬉しそう。
なんか、、嫌だな。
颯太が羨ましい、だけど少しムカつくような。
颯太の事だけじゃなくて、
もっと僕の事を見て欲しい。
今までずーっと3人でいたけど、一瞬ならふたりになってみてもいいよね…?
僕は何も言わず、あなたの顔を少し僕の方に向けた。
戸惑うあなたを無視してそのまま顔を近づけ、
あなたの口であろう場所に唇をつけた。
あなたはすぐに耳まで真っ赤になった。
映画でマスク越しにキスしてたからやってみた笑
あなたは納得したように頷いた。
僕ってあなたに男として意識されてない…?
そう言って不思議そうに僕の顔を見つめるあなた。
多分あなたが言う “好き” は僕が思う “好き” とは意味が違う。
そう笑顔で言うあなたは可愛い。
気づけばいつの間にかどんどん好きになっていく。
でも今はちゃんと伝えないでおこう。
“ まだ ” 友達のままでいいや。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!