どうも初兎と書いてしょうです。
今、苦痛の時間を過ごしております~
いや、幸せやねん。いむくんと喋れてうれしいんやけど。好きな人の話をされててな?
あ、カミングアウトしまーす。おれ、いむくんのことが好きやねん。もちろん恋愛の意味でな……でも、いむくんにも好きな人がおってな。…僕じゃないんよ。青組のまろちゃんの事が好きなんやって。不仲組とも言われてる青組。でも、なんだかんだ優しいまろちゃんに惹かれたんやって。はぁぁぁ、こんな振られ方ってあるん???
いむくんにバレたなぁ…
俺はあんまいむ君に対して嘘はつきたくないねんけど、これだけは無理や。誰だって、想い人の恋バナは聞きたくないやろ。だからって、「貴方が好きなので、貴方の恋バナを聞く時間はとてもつまらないです」なんて言えるわけないんよ。俺がまろちゃんだったらどんなに良かったんだろう。もっとかっこよくなりたい。頭が良くなっていむくんに褒められたい。もっと、仲良くなって、もっと、もっとッ
ガシッ
え、どこに
衣羅日川はいむくんと小さい頃から遊んでいた川。嬉しい時も辛い時も、この川に二人で行って水浴びをしていた。此処の水は凄く透明で綺麗。偶に魚も泳いでいて、夕ご飯のおかずにしようと獲ったりもした。川には太陽がきれいに反射して神秘的な景色も見える。川に反射した太陽を、いむくんがすくっては飲んですくっては飲んでを繰り返していた。
俺はいつも
と、聞く
そうするといつも
と返される。
小さい頃からいむくんはやっている。なんでかはずっと分からん。聞いても曖昧な返事をして濁される。別に此処の水は綺麗だから飲んでも大丈夫やけど。お腹たぷたぷになるやん。てか、今日飲み過ぎじゃね?
この時間は楽しい。いむくんと川の中に潜って、服が濡れるとか気にしないで。水中から見るいむくんは凄く綺麗だから。潜った瞬間に目をぎゅってする所とか、頬を膨らませてる所とか。一つ一つの仕草が愛らしい。いつか、俺だけのいむくんもまろちゃんに奪われるんやろうけど。この姿をまろちゃんに見せるんだろうな。すっごい幸せそうな顔して。
いむくんがザバザバと川を駆け上っていく。それを俺はぼーっと見つめながら進む。はなからいむくんに勝ちを譲っている。
すぅっと涙が零れる。いむくんが振り返って僕を見ても気づかないだろうね。川に潜って全身濡れているから。泣いてもバレない。
少しくらい未練があってもいいでしょ。いむくん。自分の恋を諦める代わりに、此処にいる時は君を独り占めさせてくれよ。
理想はこの手の中で 握りめて絶対零れないようにするから。
ざぶんと体を水の中に潜らせる。水の中だけでも愛を囁かせて。
小さい頃からずっと君のことが好きだった。ずっとずっと君の目が僕にいくように必死に努力した。君を追い求めてここまでずっと一緒にいたよ。
でもこの手は届かない。
君が気付く前に僕の手が疲れるから。
代わりの手が君に差し伸べるから。
早く気付いてほしかったよ。
君が自分の恋心に気付く前に。






















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。