そんな疑問を持ったまま、ある日、私は今まで落ちたことがないビルで落死を試そうとしました。
しかし運悪く木に落ちてしまい、本来ならば地に落ちれば絶対に死ねる高さだった為、足が折れたのか、捻挫なのか、足が機能不全になり、歩けなくなってしまったのです。(出血や内臓破裂などに命に関わる被害はなかったようでした。)
生憎携帯端末も壊れており、周りに人もいなかった為、人がいる所に這いずりながら行くことにしたのですが、漸く街に出そうになった時、私は力尽きてしまったのです。(目が霞んでいたのであまり良く覚えていませんでしたが、おそらく人の玄関前でした。)
次に目を覚ました時は、明らかに私の部屋でも、医療室でも、首領室でもない、普通の、白い天井でした。
私は、そこでまたある男と出会いました。前回の様な最悪な出会いではなく、世間的にも自分的にも、比較的、宜しいとされるであろう出会いでした。
その男は、「毒林檎を食べたのはだあれ?」と、聞くと、「シンデレラ」と返ってくる男でした。
とても面白い人なのですが、流石にまだ作り終わったばかりの粥を拘束された私の口に放り込んだ時は呪いをかけてやろうとも思いました。
名を「織田作之助」
「天衣無縫」という数秒後の未来が見えるという異能力者です。
私は、織田作と出会った日、初めて生きていて良かった、と思ったのです。
私も、他人の死んでは行けないという宗教じみた言葉を少し理解したような感じがしました。
人は、もしかしたら自分の親友や友達など、大切な人のために生きているのではないかと思われます。
織田作 「太宰、何を見ているんだ?」
太宰 「良いや、何でもないよ織田作」
安吾 「また自殺計画書でも書いていたのでしょう」
太宰 「おや、安吾中々に勘が鋭いじゃないか!」
ここまで読んでくれた方、応援してくれた方ありがとうございました。
この物語はこれで終わりですが、僕的に気に入らなかった部分や変えたい部分がたくさんあって、これから魔改造する予定なのでぜひ間違い探しみたいな感覚でまた読んでくれると嬉しいです。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!