馬車が道をゆっくりと走っている。
久しぶりに通る、懐かしい道だ。
向かっているのは、村の跡地。
私はコンタミ君…いえ、コンちゃんの言葉に頷いた。
私は我々国の幹部にはならないと言った。
らっだぁ達と一緒に、あの村に帰ると。
一番大変だったのは、幹部のみなさんを説得することだった。
でも最後には、「いつでも遊びに来てほしい」と言ってくれた。
馬車から降り、私達がまず向かったのは墓地だった。
トキ先生や、村のみんなが眠っている場所。
墓地に手を合わせ、私はそう呟いた。
しばらくして、きょーさん・緑君・レウ・コンちゃんが立ち上がった。
四人が墓地から去っていく。
こんな会話、昔もしたわね。
少し照れたように、らっだぁはそう言った。
風の音に紛れながらも、その返事は確かに聞こえた。
「大人になったら、俺のお嫁さんになってよ!」
その約束が果たされるのは、もう少しだけ先のこと。
END












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。