第35話

《終》・貴方との約束
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2022/11/11 08:24 更新
馬車が道をゆっくりと走っている。
久しぶりに通る、懐かしい道だ。
向かっているのは、村の跡地。
らっだぁ
みんな!見えてきた!
ばどきょー
お、やっとか
緑色
ヤット帰レル
レウクラウド
長かった〜…
コンタミ
でも、あっという間だったよね
ルキナ
…そうね
私はコンタミ君…いえ、コンちゃんの言葉に頷いた。













私は我々国の幹部にはならないと言った。
らっだぁ達と一緒に、あの村に帰ると。
一番大変だったのは、幹部のみなさんを説得することだった。
でも最後には、「いつでも遊びに来てほしい」と言ってくれた。
らっだぁ
よし、到着〜
馬車から降り、私達がまず向かったのは墓地だった。
トキ先生や、村のみんなが眠っている場所。
ルキナ
…ただいま戻りました、トキ先生。それから、みんな
墓地に手を合わせ、私はそう呟いた。
しばらくして、きょーさん・緑君・レウ・コンちゃんが立ち上がった。
ばどきょー
俺達、先に片付けしてくるわ
ルキナ
わかった。私達もすぐに行くわ
コンタミ
じゃ、後で
四人が墓地から去っていく。
らっだぁ
…ねぇ、ルキナ
ルキナ
何?
らっだぁ
ルキナの歌、聴きたい
ルキナ
馬車の中でも歌ったじゃない
らっだぁ
もう一回だけ!
ルキナ
…後で、みんな揃ってからね
こんな会話、昔もしたわね。
らっだぁ
昔もこんな約束したよね、「ルル」
ルキナ
…え?
らっだぁ
覚えてない?
少し照れたように、らっだぁはそう言った。
ルキナ
…覚えてるわよ。あなたこそ、忘れてなかったの?
らっだぁ
なんだ、お互い覚えてたのか
ルキナ
それで、どうなの?
らっだぁ
何が?
ルキナ
約束、果たしてくれるのか聞いてるのよ
らっだぁ
…そりゃあ…
風の音に紛れながらも、その返事は確かに聞こえた。

















「大人になったら、俺のお嫁さんになってよ!」
その約束が果たされるのは、もう少しだけ先のこと。
           END

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