第16話

🎭《また会った》
608
2023/04/01 01:00


あなたside
あなた
はぁー、やっぱり夜は少し冷えるなぁ…


私こと翠月あなたは、お気に入りの場所で野宿してます


でも、夏だから…梅雨だから冷える


しかも、雨が降る
あなた
降ってきた……


思ってた通り雨が降ってきた


やっぱり雨は、冷たくてでも…どことなく落ち着く
そんな雨は、私は好きだ

あなた
……
でも、寒い
寒くて仕方がない


でも、何を思ったって無駄だから
あなた
私を包み込んでくれる人なんか…いないよね
黒尾side

あー、うちにマネちゃんがいたらなぁ……

っと思いながら俺は、小走りをしてスーパーに向かう

今は、生憎の雨で
もう、夏というなのにやっぱり寒い
鉄郎
ブェックション

あ、そう言えば前に研磨を探しに行った時
翠月さんに会ったあの〝高台〟
鉄郎
(確かここら辺だったような……)

少し登ったあたりに見えにくいけど高台があるんだ

鉄郎
ここか…っては?

何と、こんな雨の中翠月さんが倒れていたんだ

俺は慌ててそばに駆け寄り
翠月さんの身体を動かした
鉄郎
翠月さん!翠月さん!
大声を出して翠月さんの安否を確認した
翠月あなた
ん……寝てしまった……

良かった目を覚ました
翠月あなた
あ、この前のトサカ…
鉄郎
トサカじゃないですぅ寝癖ですぅ!

あ、ついタメで話してしまった…
年上だったらどうしよう……
翠月あなた
それより、私貴方の名前知りません……
鉄郎
あ、言ってなかったですネ
俺は、
鉄郎
黒尾鉄朗、高三です
翠月あなた
え、

翠月あなた
私、高二です
鉄郎
え、
鉄郎
えぇぇぇぇ!

何と年下だった
明らかに年上にしか見えなかったのに
翠月あなた
それよりどうしてここに?
鉄郎
いや、まぁ行ってみたくてネ
翠月あなた
そうですか、早く向かわないとチームメイトが待ってますよ
鉄郎

何で、俺がスーパーに向かってる事が解ったんだ?

普通分からないよな
翠月あなた
それは、手に持ってるエコバッグ、ジャージ、運動靴だったら
翠月あなた
ランニング?かと思いましたけど
明らかに暗いので買い出しかと


凄い観察眼、まるで




〝元マネージャー〟



そして、俺はきいてみた
鉄郎
なぁ、
翠月あなた
あの、

見事被ってしまった
翠月あなた
どうぞ


そして、俺は気になっていた事を口にした
鉄郎
あぁ、翠月さんって元マネージャー?





彼女の目が大きく見開いたのであった

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