あなたside
私こと翠月あなたは、お気に入りの場所で野宿してます
でも、夏だから…梅雨だから冷える
しかも、雨が降る
思ってた通り雨が降ってきた
やっぱり雨は、冷たくてでも…どことなく落ち着く
そんな雨は、私は好きだ
でも、寒い
寒くて仕方がない
でも、何を思ったって無駄だから
黒尾side
あー、うちにマネちゃんがいたらなぁ……
っと思いながら俺は、小走りをしてスーパーに向かう
今は、生憎の雨で
もう、夏というなのにやっぱり寒い
あ、そう言えば前に研磨を探しに行った時
翠月さんに会ったあの〝高台〟
少し登ったあたりに見えにくいけど高台があるんだ
何と、こんな雨の中翠月さんが倒れていたんだ
俺は慌ててそばに駆け寄り
翠月さんの身体を動かした
大声を出して翠月さんの安否を確認した
良かった目を覚ました
あ、ついタメで話してしまった…
年上だったらどうしよう……
何と年下だった
明らかに年上にしか見えなかったのに
何で、俺がスーパーに向かってる事が解ったんだ?
普通分からないよな
凄い観察眼、まるで
〝元マネージャー〟
そして、俺はきいてみた
見事被ってしまった
そして、俺は気になっていた事を口にした
彼女の目が大きく見開いたのであった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!