第28話

🪶:「首を縊って , 足を引いて」
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2026/03/20 23:14 更新
 ⚠︎

 想定以上にグロい回になってしまった可能性があります
  ・流血表現
  ・嘔吐表現
 等はありません 。
 ただ , 人によっては不快に感じるかも知れません 。
 簡潔に言うと溶けます 。

 ネタバレになってしまうので
 詳しい事情は説明できませんが ,
 不快に感じても怒らないでください
 後自己責任でお願いします 。

 side:?

.
 ……… 
.
 ここは …… 。

 下を見る 。何かしらの液体かもしくは物体がある 。

.
 ボクの腕か 。

 体の一部が溶ける 。
 もうボクの日常に深く根付いてしまっている 。

.
 … これじゃ迂闊に物も触れないな ,, 

 先程 , 懐かしい声が聞こえた気がした 。
 嗚呼 , 誰の声だったか 。
 誰か大切な人だったような ,
 命に変えても守りたい人だったような ,
 好敵手だったような 。

 ぼとり , と嫌な音を立てながら左腕が溶ける 。
 おかしい 。

.
 可笑しいな ,, 
普段はこんなに溶けないのに 。
.
 もしかして施設内の温度が上がってる ? 

 そういえば今思うと今日は職員の奴らが
 異常な程にバタバタしている 。

 … もし施設内で何か起こっていたら ?
 … もし , " あの声 " が本物だったら ?

.
 …… もし , 
.
 ボクを兵器利用する気だったら … ? 

 もしそれらが全て本当だとすれば 。
 ボクはボク自身で大切であろう人を
 間接的に殺してしまうのではないか ?

 身体がぐらりとふらつく 

.
 … 嫌だ , こんな 
.
 こんな終わり方は嫌だ 
.
 ……… 
.
 ッ誰か助けろよ ,, ッッ !!! 

 目の前の無駄にでかいガラス窓を叩く
 否 , 叩きたかった 
 叩いた頃にはもう右手の溶解が始まっていた 。
 生物とは思えない音を立てて崩れ落ちたソレは
 数十分もすれば生物を殺す猛毒へと変貌する 。

.
( 温度変化に気づくのが遅かった , ッ !! )
.
( … もう動けない , )

 片足は既に半分溶けてしまった 。

 何かに捕まる事ができない以上 ,
 これ以上動いたら溶解を促進するだけだろう 。
 しかしそこに痛みはない 。
 あるのは底知れない不安のみ 。

.
 はは , こういうのが一番くるんだよな 
.
 嫌だよ … 消えたくねえよ ……… 
.
 誰でも良い ,,
英雄でも職員でも大悪党でも良い 。
.
 誰か 。いないのかよ …… 。

 窓ガラスの外は人が忙しそうに走り回っている 。
 本当に非常事態なんだろう 。

 この身体になってから , 
 感情というものが不明確になった 。
 何故なら涙が出ないから 。
 性格には涙が出る時は基本溶けているからなんだが 。
 身体に物が取り込まれた時は本当に不快だった 。

.
( でも不快なだけだった 。)

 いつも周りからは鼓膜を突き破るような
 悲鳴が聞こえてきた 。
 痛い痛い痛い 。熱い熱い熱い 。
 それらの悲鳴は段々と消え , 最後には抜け殻が残った 。

.
( ボクは悲鳴を発するほどの苦痛を 
味わった事がなかった 。)

 _____ 羨ましいと思った 。
 どうせならボクも苦痛に悶え苦しみたかった 。
 どうせならどこまでも可哀想で , 哀れに消えたかった 。

.
( これは人より楽をした癖に , 
そんなことを望むボクへの罰ですか 。)

 目の前が歪む 。
 きっと目が溶け始めたんだ 。

 もう暫くすると , 声も発せられなくなる 。

.
 …… っ死に際に声も出せないのか , 
.
 ッックソみたいだこんな世界ッ _____ 

 ボクの言葉を遮ったのは ,
 いや 。喉元に留まらせたのは 。

.
 … 俺も , 同意だ 。

 紛れもなくソイツフィンランドのせいだった 。

🇫🇮
 勝手に家出して , 
🇫🇮
 勝手に消えんじゃねえクソ兄貴ルオツィ

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