前の話
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主様……パンテクラトール様がいなくなり、全員と解散してしばらく……
俺は野原で横になっていた
たまに獅子に化け、狩りをすることもあるが、逆に言えばそれ以外することがない
主様は今…どこへいるのだろうか
何をしているのだろうか
俺達はもう不要なのだろうか
俺達はもう、二度と会うことはできないのたろうか
何を思うでもなく、俺は教会へ向かった
主様がいるかもしれないと思ったからかもしれない
でも、ハッキリとした理由が見つからないまま、教会へとたどり着いた
久しぶりの教会に胸をはせていると扉が叩かれた
扉の向こうからは誰かが助けを呼んでいた
もう俺が人間に肩入れする理由はないと思っていたが、「助けてほしい」という言葉を聞き、反射的に体が動いていた
ゆっくりと扉を開く
その言葉で全てを察した
アイツは性格上、俺達よりも定期的に力を開放しなければならなかった
主様がいる時は何もない真っ白な別空間を作り、何をしても外には危害が一切なかったが…
今は主様もいない
そんな空間を作れる者もいない
恐らくどこかで暴れているのだろう
そうなれば手のつけようがないが……
そして、案内された場所は焼け野原となっていた
その中心にはヨハネと…あれは……?
ヨハネの隣にいた黄色い少年…?が手を地面に付けると恐らく元の草原へと戻っていた
俺とヨハネは同時に驚く
知っているのは俺達だけだ
あの村に住んでいる者も誰も知らないはず……
俺とヨハネは顔を見合わせる
ここにいても意味がない
主様…パンテクラトール様もいない
ならばここにいる理由がない
同じく、この方についていく理由もない……が…
それから、俺は獅ノ原 玲桜という名前に変え、黄煙様と共に過ごしている
ガシャーン!!
今では退屈をすることがない
翔真の力のことも黄煙様が定期的に何とかしているようだしな
もう心配することも、退屈することもないってわけだ























編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。