「だぁぁぁぁもう分っかんねー!やめだやめ!」
そう言って頭を掻きむしりながら叫ぶ信長
もうすぐ中間テストのため今日は私の家で勉強会
信長とは幼なじみのため良くこうしてどちらかの家で何かすることは多かった
『あ、ちょっとその棚あんま触らないでよ…ていうか集中して!補習になって部活遅れても知らないよ?』
信長「俺はやれば出来る男だから大丈〜夫!」
『やれば出来るんなら今すぐ目の前のプリント終わらせたらどうなの?』
信長「あ、そういえば牧さんがよぉ。」
『話くらい最後まで聞きなよ。』
最初の1時間はまともに取り組んでいたが、集中力が切れたのかいつものよう雑談が始まってしまっていた
『……ほんと信長ってアホだよね。』
信長「え何だよ急に…、喧嘩すっか?上等だよバスケで勝負してやらぁ。」
『私負け確じゃん。なんか奢ってよ。』
信長「敗北者に奢ったら勝った意味ねーじゃねぇか。」
そういつものように淡々と会話をしている中、私もペンを置き、ベッドに寝転がった
信長「おい勉強するじゃなかったのか〜?」
『信長より進んでるしそもそも今回の範囲なんて余裕だから心配無用です〜どんまい!』
信長「うわうぜぇー!」
文句を言いつつも再び教科書を横に広げ、テスト対策用に配られたプリントに黙々と取り組み始める
ほんと…やれば出来るんだけどねぇ
なんて思いながら、後ろからソッと髪に触れる
信長「なんだよ。」
『いやなんか、触りたくなって。』
信長「邪魔すんじゃねーぞ。」
『分かってるって。』
「本当に分かってんのかぁ?」と言いながら問題に取り組む信長の背中を見つめる私
しばらくその背中を見つめていると、男子にしては長い気がする髪が首を擽るのか、ゴツゴツとした手で首を擦る信長
そんな些細な様子に少しドキっとした
しばらくすると、解けなかったのか何度か消しては書いてを繰り返し、首を傾げる信長
「……なぁあなた、ココ___。」
そう言いながら振り返った顔はあと少しズレれば鼻と鼻がぶつかる距離にあった
『なッ…。』
信長「…ッわ、わりぃ!」
信長はあまりの近さに焦ったのかそれを誤魔化すように頭を掻いたり教科書を何度もページを捲ったり無駄にシャー芯を出しては戻していた
『いやいや、いくら何でも挙動不審すぎ、もっとマシな誤魔化し方ないの?』
信長「いやだって、あれは…誰だってあーなるだろ!」
『いや焦りすぎだって。』
信長「そー言うお前はどーなんだよ。」
『…え?私?』
突然のフリに困惑し言葉が詰まる
信長「いくら幼なじみだからって、あの距離はその……ちょっとくれぇはドキドキすんじゃねーの…?」
『え…っとまぁそりゃ、何も思わないと言ったら嘘になるけど……。』
なんで私にそんな事を聞くのだろう
私の中ではもう既に都合のいいように解釈されていた
『……。(もしかして意識した?)』
信長「……悪い、変なこと聞いた……。」
私がしばらく黙っていると、その沈黙に耐えられなかったのか再び私に背を向けペンを握る
しかし私はそんな状況に耐えられなかった
だから私は思わず信長の背中に寄り添うように身を預けて言った
『あんな距離で…意識しない方が難しいよ。』
ガタンッと机が動く音と共にペンを落としたのにも関わらずペンを握る形で固まった手が震え出す
『え、信長?大丈夫…?』
私がそういい顔を覗き込むと、今まで見た事のないほどに顔を赤くさせ、弱々しい表情をしてみせた
信長「お、おま、ほんと、にッ、おまえっ!」
初めて見る反応に私は思わず口元が緩む
そしてもっと見たいという欲が私を襲い、私は信長の首に両腕を回し上目遣いでこう言った
『信長は?…信長は、私の事ちゃんと意識した…?』
そんな私の悪ふざけ兼本音にまんまと引っかかり更に顔を赤くさせる
信長「こんのッ…あほんだら!」
私を半ば強引に引き剥がし必死に顔を背ける
あまりの反応に愛おしいさを感じていると信長が何かを呟く
『え?今何か言っ__。』
私がそう言いかけるとまだ赤みが収まらない顔のまま私へと振り向き、自身と私を引き寄せる
信長「意識するも何も、お前のこと好きなんだから当たり前だろ!」
『え?す、え。』
信長「え、俺今なんて……。」
勢い任せの言葉だったようだ
でも彼から言われた「好き」という言葉が脳内を何度も駆け巡りその度に心臓を締め付けた
この気持ちは本当は中学生の頃からあったんだと思う
けれどこの関係がいつか壊れてしまうんじゃないかって、1人で勝手に思い込んで素直に認めることが出来なかった
でも……もうこの気持ちに嘘は付けない
だって、彼の好きという言葉とリンクして鼓動が早くなるんだもの
これは信長のことが好きという感情以外の何モノでもない
伝えなきゃ…
私は勇気を振り絞って深呼吸をし言った
『私も大好き…信長。』
私の本気が伝わったのか
先程までの顔を赤くしただけの姿ではなく、真剣な眼差しで私を見つめる信長
それに応えるように見つめ返す私
信長「……なんだよ両想いだったのかよ。口滑らしたと思って焦ったじゃねーか。」
『あたふたする信長も可愛いかったよ。』
信長「あなたが不意打ちするからだろ!」
なんていつの間にかいつもの調子に戻っていた私達
『さて、勉強の続きでもしますか!分からないとこあったんでしょ?』
私は先程自分が勉強していた場所へ腰を下ろそうとすると、腕が引っ張られる
そのせいで信長の頭と自分のそれが強くぶつかり合う
信長「〜っ痛ぇなッ!」
『いや信長が引っ張るからでしょ!』
軽い言い合いが始まったが、それが無かったかのように信長は私の後頭部に手を添え、今度は優しく自分のおでこと私のそれをくっつける
信長「今まで以上にあなたのこと楽しませてやるよ。」
そう言い微笑む姿はいつもよりも輝いて見えて、私の頬を赤く染め上げた
信長「あらら?あなたさんもしかして照れてる感じで?」
私は図星をつかれ誤魔化すように叫んだ
『勉強しろこのあほんだらー!』
"今まで以上にあなたのこと楽しませてやるよ"か…____。
本当にこんな幸せな時間が続くといいな
そんなことを願いながら私達はいつものように笑いあった
リクエスト大変お待たせしましたm(_ _)m
口調迷子で間違っていたり解釈違いがあったら申し訳ないです🙇♀️
文化祭やら期末やら試験やらバイトやらで予定つめつめだったので中々書く気になれなくて申し訳ないです🥲
最近予定が落ち着いて来たので今月中にはリクエスト全部書けるように頑張ります。
更新ない間も何人かの方がお気に入りにしてくれて嬉しかったです😭💕
他界隈浮気しまくりで途中で別作品出すかもしれませんがこちらもちゃんとしたいと思います、サボったら叱ってください🙇♀️












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。