実弥が禰豆子の箱の蓋を刃先で開ける。
ウッ…グゥッ……
(あれが……鬼の子供…?私と同じ……?)
フラフラとしながら禰豆子が立ち上がる。
………
……
ね……ずこ…!
ウウゥ……ウゥッ……
禰豆子が実弥を睨みつける。
ウッ…ウウゥッ……
どうした鬼……?来いよ…欲しいだろう…?
ウッ…ウゥッ…ウゥ…ウウゥ
グァァァ……
伊黒さん、強く抑えすぎです。少し緩めてください
動こうとするから抑えただけだが…?
ウウゥ…
竈門くん、肺を圧迫されてる状態で呼吸を使うと、血管が破裂しますよ?
血管が破裂?!いいなぁ!響き派手で!!
よしいけ!破裂しろっ!!
……
駄目です!皆さんいい加減にして下さい!!
こんなことしても…!
さっきからごちゃごちゃうるさい……
っ……
可哀想に……なんと弱く哀れな子供……南無阿弥陀仏…
行冥さん!まだ死んでないのにお経読まないでください!
ウゥッ…ウウゥッ…
禰豆子の手のひらから血が垂れる。
(強く握りしめてるんだ……)
ウァァァ…
竈門くん?
!
(紐が切れた?!)
冨岡さんが伊黒さんの手首を掴む。
……
禰豆子!
炭治郎が禰豆子に駆け寄ろうとする。
ウゥッ…
禰豆子の回想────────
『妹だ!俺の妹なんだ!!』
『禰豆子は違うんだ!!どうして今そうなったのかは分からないけど…!』
弟が外で駆け回り、妹は抱きついてくる────
『人間は皆家族だ。人間を守れ…!』
人は……守り、助けるもの…
傷つけない……絶対に傷つけない…!
──────────
ウゥッ……
フィ
?!
ハァ…
ウゥッ…ハァッ…ハァッ…
……どうしたのかな?
鬼の女の子はそっぽ向きました。
不死川様に3度刺されていましたが、目の前に血まみれの腕を差し出されても我慢して、噛まなかったです。
クッ……
(よかったぁ……)
ではこれで、禰豆子が人を襲わないことの証明が出来たねぇ…
ハッ……
冨岡の手が伊黒の手首をさらに強く握る。
伊黒が手を払い除ける。
なんのつもりだ冨岡?
炭治郎
それでもまだ禰豆子の事を快く思わない者もいるだろう。証明しなければならない。これから────
炭治郎と禰豆子が鬼殺隊として戦えること、役に立てること
ハッ!
炭治郎が御館様に跪く。
(なんだろう……この感じ……ふわふわする……声……この人の声のせいで…頭がふわふわするのか……)
十二鬼月を倒しておいで。
そうしたら皆に認めてもらえる。
炭治郎の言葉の重みが変わってくる。
ハッ!
……俺は…俺と禰豆子は…鬼舞辻無惨を倒します!俺と禰豆子が必ず…!!!悲しみの連鎖を断ち切る刃を振るう!
今の炭治郎には出来ないから、まずは十二鬼月をひとり倒そうね
カァ/////
……はい………
プフフッ……
(駄目よ笑ったら……駄目駄目駄目…!)
ふっ…ふふふっ……
ふふっ……
(駄目よ……我慢して……)
鬼殺隊の柱は、尊敬されるんだよ。
炭治郎も、口の利き方には注意するように
は、はい……
それから実弥、小芭内。
あまり下の子たちに意地悪をしないこと。
……御意
……御意
۹(◦`H´◦)۶プンスカ!
炭治郎の話はこれで終わり。
下がっていいよ
しのぶが挙手する。
でしたら竈門くんは、私の屋敷でお預かり致しましょう。
………え?
しのぶが手を2回叩く
はーい
連れてってくださーい
タッタッタッタ
………
?
ヒィィ
まぁえ失礼しまぁす!
(あら……炭治郎くんをすごい速さで連れ去って行ってしまった……すごいなぁ……あんな素早く動けるなんて)
(おや、禰豆子ちゃんの方も……)
では、柱合会議をはじめr……
ちょっと待って下さぁぁい!
(お…御館様今喋ってたよね?!)
ドサッ
(こりゃまた盛大に転けたな……)
その傷だらけの人に…頭突きさせてもらいたいです…!絶対に!!
(実弥さんに………?)
黙れ!黙っとけ!!(焦り)
禰豆子を刺した分だけ絶対に!!
頭突きなら……隊律違反にならないはず…!
黙って!!大人しくしなさい!!
離してくれぇぇ!
どこからか石が3つ飛んできて、炭治郎に直撃する。
御館様のお話を遮ったら駄目だよ…?
無一郎が石を手に乗せながら静かに言った。
申し訳ありません!!
申し訳ございません!お許し下さい!
(無一郎くん…!やっぱり男の子ね!かっこいいわぁ♡♡)
早く下がって
(静かなのに迫力がある……すごい……)
はいぃぃ
(隠さん……なんかごめんね…)
炭治郎
珠世さんによろしく
!
柱合会議を続けました────
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引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。