コンコンコンッ
律儀に3回ノックしたドア、
……瑠夏はいるのだろうか
そもそもアポ無しで来て良かったものなのか
返事が返ってきてから、もし眠っていたらどうしようとかこれで起こしてたらどうしようという、
あまりにも遅い考えが頭をよぎる
でも、どうぞと言われなのなら入っていいということなのだろう
ガラガラと引き戸を開け俺は顔を出す
そう言う瑠夏の目はキラキラとしている
そんな顔されたら俺が何かを疑う余地もないな
瑠夏はニコニコとしているが、俺の心のなかは少し暗く黒っぽい色をしている
もし、入院生活がきつくて自ら命を絶とうとしていたら、すべてを諦めていたら
そう俺が考えるのには、一つの理由があった
もし俺が瑠夏の立場だったら、きっと自ら命を絶とうとする、きっと全てを諦めようとする
そう瑠夏は言ってベッドの横にあった椅子を動かす
俺は遠慮なく椅子に腰掛ける
当たり前と言うような顔をしてにかっと笑う
あぁ…やっぱり変わってない、
瑠夏は数秒考え、やはりわからないという顔をする
教えて教えてとせがんでくる、瑠夏を横目に窓から外を見る
カーテンは空いていて、外の景色がしっかりと見える
道路は太陽に照らされている
道路は黒いから迷惑そうにも見える
けど…どこか生き生きとしていて
またもけらけらとする瑠夏の表情は、学校にいたときと変わっていなかった












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。