第54話

流星 過呼吸 ✳
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2024/04/13 22:06
流星side

久しぶりに一番風呂に入った。
いつもは駿たちが入るからなんだか特別な気分。

ぽかぽかやしいつものお風呂と変わらんのに新鮮な気持ちになってちょっと幸せ。

いい湯やったな〜と嬉しい気持ちのまんまお風呂からあがって、体も拭いてパジャマを着た瞬間、地面がグラッと揺れた。



流星
「うわッ」



最初はのぼせただけかと思ったけどずっとグラグラするのがおさまらなくて地震だと悟る。
立っとくのが怖くてしゃがんで揺れを待っとったらバチンッと電気が切れた。

うそ、停電…?
まだ揺れとるし…。どうしよう。

補聴器をつれる前に地震が来たせいで音は聞こえへんし真っ暗で全然見えへんし余震なのかなんなのかまだグラグラしとる。

もっと揺れがひどくなったらどうしよっ!
ここにあるタンスが倒れたら絶対死んじゃう、やだっ!たすけて、どうしよう…っ!!

マイナスなことしか考えられなくて、動きたいのに動けなくて。自分の呼吸がはやくなるのがわかっても止められなかった。



流星
「ひっ、は、は、ぅ…っ」



聞こえへんからリビングにおるはずの大にぃたちがどうなってるかもわからんくて不安は募るばかり。
苦しくて苦しくて堪らくんなってバタンと横に倒れた。



流星
「はっ、だ、にぃっ、ふ、ひゅ、ひゅーッはあっ」



もお、むり、かも……っ

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