神楽瑠璃の告発は、またたく間に世界中を駆け巡った
神楽芸能事務所には捜査のメスが入り、父と継母は厳しい社会的制裁を受けることとなった
そして騒動から一週間
私は、人生で最後となる「神楽瑠璃」としてのステージ――記者会見の場に立っていた
会場を埋め尽くす報道陣と、無数のフラッシュ
かつてはこの光に射すくめられ、息もできなかった
けれど、今の私の背後には、心強い九人の騎士たちが控えている
私は分厚いメガネを外し、凛とした声でマイクに向かった
その横では、山田くんが力強く頷き、薮くんが優しく見守ってくれている
会場の視線が、私の背後に並ぶHey! Say! JUMPのメンバーへと向けられる
記者が一斉に質問を投げかける
「これから芸能界に戻る予定は!?」「JUMPとの関係は!?」
私は、隣に立つ山田くんと視線を交わした
彼はフッと微笑み、一歩前に出ると私の肩に手を置いた
続いて、中島くんがカメラを構えながら言った
知念くんも軽やかに付け加える
私は深く一礼し、最後にカメラの向こう側にいる、かつての自分と同じように苦しんでいる子供たちへ向けてメッセージを送った
会見が終わり、舞台裏に下がった瞬間
私は膝の力が抜け、その場に座り込んでしまった
有岡くんや伊野尾くんたちが、ハイタッチで迎えてくれる
髙木先輩が車のキーを指先で回しながら笑う
フラッシュの残像が消えたあとに残ったのは、穏やかで温かい、九人の笑顔
「伝説の子役」の物語はここで幕を閉じ、一人の少女・瑠璃の、本当の人生が始まろうとしていた


















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。