あなたの下の名前side
任務の時は基本1人
今回に限っては情報は場所くらいしかないから
すこーし手間取るけどまぁ、大丈夫でしょ
今回の現場は早稲田大学
周りを見ると頭が良さそうな人ばっかり
にしても何でこんなところなんだろ
明らかに真面目ちゃんばっかりだし
私たちの世界とは程遠い
ピコン
一通のメール
『第1講義室・右5列上7列 隣の席の奴がターゲット』
多分ここに座れということだろう
にしても真ん中だなぁ、、
気を取り直してその場所へ行く
講義が始まる5分前
指定された場所に座る
他の生徒もばらばらと座っていく
ガサガサ
隣で気配
きっと座っただろう
あまり警戒されると後々任務を遂行出来なくなるから
最初は挨拶から
隣を向くとバッグの中を漁っている
んー、向こう側にバッグがあるため顔が見れない
この愛嬌何回やっても慣れない
あ、ちなみに岸本っていうのは私の偽名ね?
「…」
隣の人は見向きもしない
こんな愛想悪いの?
気づかなかっただけかもしれないからもう1回
「しつこいですよ?」
「そういうのって俺が誰か知っててしてるんですよね?
やめた方がいいですよ
今はネットって怖いし」
な、何こいつ
大学生のくせに生意気なんだけど
カッてなったらこっちの負け
「やっぱり女の人ってみんなそうなんですね」
相変わらずバッグの中をあさりながら素っ気なく言う
はぁ、こんな仕事受けなきゃ良かった
あーあやる気無くした
「そう言って弱いフリしとけば男が寄ってくるとでも思ってるんですか?」
ムッカーっ!
何なのこいつ!
私だってこんなのやりたくてやってる訳じゃないんですけど!
だいたい私BGだし!
って心の底から叫びたいけどそんなのしたら不審者で
余計に仕事がやりづらくなる
「は?」
うわ、聞こえてたの?
地獄耳じゃん
「さっきから何なんですか」
手を止めてやっと振り向こうとしたので
私もそいつの方を向いて
「…え?」













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!