※ 17話続き
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あの日から
何年経っただろう
何回四季を通って
何回画面の向こうの彼を見て涙を流したか
もう数えきれないほど
長い時間を過ごした
友達に図星をつかれた時は
曖昧に笑って誤魔化した
彼と離れてから
何人かに告白もされた
みんな優しい人達だった
でも 私には
待ち続けてる人が居るから
隣にはいなくても
ずっと心の片隅にいる人
出会った時から1番大切で
今も変わらず大好きな人
それがZEROBASEONEのマシューだなんて
みんなが知ったらきっと驚くだろうな
彼が私のために選んだ別れ
あの日
私は決めたんだ
いつかまた彼が現れた時
見合う女になっていようって
私が彼を守れるくらい
強くなろうって。
そう思って
前を向いてきた
それでも 毎日のように
テレビに出ている彼を見ていると
いつか本当に遠い存在になってしまう気がした
もう二度と会えないんじゃないかって
不安になる夜もある
今日だって そんな夜
仕事を終えて家に帰り
なんとなくSNSを開くと
ZEROBASEONEがライブ配信をしていた
そんな話題
胸がぎゅっと痛んだ
あなたが会いたい人って誰かな
私だったらいいな… なんて。
この数年間
忘れたことなんてない
ずっと愛していた
あの日約束した “また” を
私は今も信じている
ぽつりと零れた本音
それと同時に
配信は終わった
無音になった部屋で
静かに涙が落ちた
その時
通知音
何気なく画面を見るが
表示された名前に息が詰まった
その四文字
震える指で返した
その1時間後
玄関のチャイムが鳴った
1度深呼吸をしてドアを開けると
そこには少し大人びた彼
変わらない笑顔と
どこか強くなった眼差し
お互いの近状報告や雑談をして
ついに沈黙が落ちた
そう言えば
照れくさそうに笑った
すると彼は
真っ直ぐ見つめてきた
信じられないほど嬉しかった
私だったらいいな。が本当だったこと
声は震えていて
それでも一生懸命に
自分の思いを伝えてくれた
その言葉を聞いた瞬間
涙が一気に溢れた
私は抱きついた
彼の胸に
顔を埋めて泣いた
耳元で 優しく。
彼は少し笑って
思いっきり抱きしめてくれた
あの日約束した " また " が
やっと現実になった夜
幸せの理由が
常にお互いである2人
そんな強くなった2人なら
これからは前よりも幸せになれるはず。



















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。