2026年7月5日
27歳になった
「女の子の27歳はちょっと大人だよ」なんて、こないだドラマの共演者さんに言われたけれど、私の生活は何も変わらない
今日も朝から、Travis Japanのハードなダンスリハーサルが入っている
ほんの少しの期待を胸に、いつものように楽屋のドアを開けた
……でも、返ってきたのは、驚くほど冷めた空気だった
ちゃかはスマホから目を離さずに小さく手を振るだけ
海人も気怠そうに台本をめくっている
まつくにいたっては、なぜか目が泳いでいて、私と視線すら合わせようとしない
いつもなら楽屋に入るなり、「あなたの名前、27歳おめ!!」って誰かしらが大騒ぎして、まつくあたりが私の好きなスイーツをドヤ顔で差し出してくるはずなのに
自分の席に座って、チラリと他のメンバーを見てみる
しずはイヤホンをしてプロテインの成分表をガン見しているし、如恵留くんはパソコンのキーボードを親の敵みたいに激しく叩いている
しめは鏡の前で前髪をいじったまま「あ、おつかれー」と一言だけ
極めつけは元太
いつもなら「あなたの名前〜!」って大型犬みたいに抱きついてくるのに、今日は壁際で死ぬほど怖い顔をして台本を睨みつけている
胸の奥がツンと痛くなった
でも、最近のトラジャは本当に忙しい
みんな自分のことでいっぱいいっぱいなんだ
27歳にもなって「今日、私の誕生日なんだけど!」なんて自分からアピールするのも子供っぽいし、みんなに余計な気を遣わせたくない
スマホを見ると、同期のめめや勝利、幼馴染の風磨くんからは「おめでとう」の温かいLINEが届いていた
私は自分にそう言い聞かせて、寂しさをギュッと飲み込んだ
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!