みぞれ side
バンッ、と大きな音を立ててヒナちゃんが扉を開く
ヒナちゃんが入っていった家はかなり大きくて、ティーリア家の別荘に匹敵する大きさだった
と、レイラーさんは私に説明してくれた
なるほど、こんなに大きければ色々できそうですね
ドンガラガッシャーン!
この1日だけで色々あった
死の森について、魔獣に襲われて、レイラーさんに助けられて、メメント・モリに入って・・・
改めて考えても、すごい濃い1日ですね
けど、ここで止まらない
あいつらを・・・私を裏切った王国を滅ぼす、その時まで
私達の歩みは止まらない
・・・・・・
・・・・・・?
あなた、だれ?
だれ?
こうかいなんて、してない
もどりたくなんてない
あんなくずども、あいたくなんてない
うん、もどらないよ
心臓がドクドクと煩わしい
あれは、私だ
セレス・ティーリアだ
なんで、出てきたの・・・?
コンコン
レイラーさんだ、返事をしないと
慌ててベッドから出て扉に近づき、扉を開ける
レイラーさんの水色の瞳に見つめられて、全てを見透かされているような気分になる
さっきまでの空気が一変、さっきまでの明るい雰囲気に戻った
たわいのない話をしながら階段を下っていく
階段の下のリビングからは、賑やかな声が聞こえてくる
これが、私が求めていたものだったのだろうか
凍りついた私の心は、レイラーさん達の熱に溶かされた
暖かい家に包まれ、元に戻って行った




















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。