第4話

story4 安心と不安
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2021/01/10 05:59
月夜 八宵(やよい)
お姉さん、起きてくださいお姉さん
月夜 夏歌(なつか)
ん、ンン
月夜 夏歌(なつか)
今....何時...?
月夜 八宵(やよい)
朝の7時です
月夜 夏歌(なつか)
えっ!?もう朝の7時!?やばっ!
もうカレコレお姉さんと同居して3週間が過ぎた。
お姉さんは朝が弱く、僕が毎朝お姉さんを起こしている。
月夜 八宵(やよい)
コーヒー、はいってますよ
月夜 夏歌(なつか)
ん!ありがと!
月夜 夏歌(なつか)
やばぁぁ時間ない!


30分後
月夜 夏歌(なつか)
行ってきます!
月夜 八宵(やよい)
あっ、お姉さん!
月夜 夏歌(なつか)
ん?
月夜 八宵(やよい)
今日も、僕はここにいていいですか?
月夜 夏歌(なつか)
当たり前でしょ
月夜 夏歌(なつか)
あなたがいたい時に帰りたい時に帰ってきていいよ
月夜 八宵(やよい)
はい...!
月夜 夏歌(なつか)
それじゃ、行ってきます
月夜 八宵(やよい)
行ってらっしゃい、お姉さん



いつも僕は質問する。「まだここにいていいですか?」って、そうするとお姉さんは毎回「当たり前でしょ」と答えてくれる。その言葉を聞くととても安心する
「自分の居場所はまだあるんだ」って
月夜 八宵(やよい)
よし......学校行こ
僕は通信制の学校に通っている。
月に3度、学校の校舎に足を運ばなければならない、とても憂鬱だ。
お姉さんの匂いがするこの綺麗な部屋から外に出るのはとても憂鬱。
でも、行くしかない。お姉さんに心配はかけられないから
月夜 八宵(やよい)
ふぅ...行ってきま...
月夜 八宵(やよい)
ん?お姉さんからメール?
「八宵、学校行ってらっしゃい!!」
月夜 八宵(やよい)
ふっ、笑
月夜 八宵(やよい)
こんなんいちいち送ってこなくてもいいのに...
月夜 八宵(やよい)
よし、行ってきます。お姉さん




〜学校〜
月夜 八宵(やよい)
おはようございます
先生1
はい、おはよ〜
生徒1
あ、八宵くん!
生徒1
ねぇ!LI〇Eの返事、ちょうだいよ〜
生徒2
未読無視しないで〜
生徒3
月に3度しか会えないんだからさぁ
月夜 八宵(やよい)
悪いけど、そんな暇ないから
あぁ、とても嫌な気分になる。
さっきまでお姉さんからのメールでとてもいい気分だったのに、やっぱりお姉さんに怒られても学校に来るべきではなかったのだろうか
生徒3
えぇ、
生徒2
もう、冷たいけどそんなとこも好きだよ♡
「好きだよ」なんてお姉さんからしか言われたくない。お姉さんからの「好き」しか受け取りたくない。
月夜 八宵(やよい)
あっそう
生徒1
えぇ、なんかいつもより冷たくなぁい?
月夜 八宵(やよい)
普通だけど
先生1
はいはーい、みんな席ついて
生徒1
チッあのババア、
生徒3
空気読めよ
先生も大変だな、こんな問題児だらけのクラスの担当なんて
この学校は基本的に、不登校、いじめ、病気、精神的なもの、から学校に来れない子たちが集まる学校だ。もちろんその中に法に触れてしまった奴もいるだが、そんなヤツらを受け入れるこの学校は少し異常だと思う。
学校を退学になり、または退学を自主的にし、この学校に入学するやつは多いだろう。
普通に毎日学校に通うルートと、通信制の2つがある。
僕はもちろん通信制
とは言っても超一流私立高等学校。
社会に出ると、この高校出身というのはおおきくメリットになる。
面接でも、この高校出身というだけでかなり大きいだろう。何せ超一流私立高等学校。まぁ、そんな高校にこんな問題児がいるとも思わないだろうし
早く社会に出て、お姉さんを楽させたい。自分の稼いだお金でお姉さんに何か買ってあげたい
なんてお姉さんの事考えてたら、いつの間にか学校が終わっていた。
月夜 八宵(やよい)
(さっさと帰ろう。)
今日はお姉さんが早く帰ってくる日だ。ご飯を作って待っていよう。
月夜 八宵(やよい)
(あっ、帰りにスーパー寄らないと)
お姉さんと同居して1週間が過ぎた頃から、僕がご飯を作るようになった。
お姉さんは毎日僕が作ったご飯を口いっぱいにほうばって「美味しい!!」と食べてくれる。
その顔を見ると、とても嬉しくなる。
「僕もお姉さんの役に立ててるんだ」って
月夜 八宵(やよい)
(なんだ?外が騒がしい)
生徒1
なんだあの美人......
生徒3
そりゃ、超一流高校だぜ?あんな美人の彼女1人や2人...
月夜 八宵(やよい)
(え...お姉さん?)
月夜 八宵(やよい)
お姉さん!?
月夜 夏歌(なつか)
あっ、八宵!
月夜 夏歌(なつか)
よかったぁ...この学校であってたか...
月夜 夏歌(なつか)
間違ってたらどうしようかと思っちゃった笑
月夜 八宵(やよい)
なんでここに...
月夜 夏歌(なつか)
いやぁ、思ったより早く終わったから迎えに来ちゃった!一緒に帰ろ!
月夜 八宵(やよい)
わざわざ来てくれなくてもよかったのに...
月夜 八宵(やよい)
でも、嬉しいです。ありがとうございます
月夜 夏歌(なつか)
よかった!
月夜 夏歌(なつか)
あっ、スーパー寄って帰ろ!今日は唐揚げが食べたい!!
月夜 八宵(やよい)
はい、わかりました
生徒3
なんだあの美少年と美人のコンビ
生徒2
通信制ルートの美少年、光だろ
生徒1
あれ?名前変えたんじゃなかったっけ?
生徒3
あぁ、確か
生徒3
「月夜  八宵」だ

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